
SNSを活用したマーケティングは、市場調査や宣伝広報、売り上げアップなどのために非常に重要な存在となっています。
しかし、問題となるのがSNSのトレンドのスピード。これまで有効だった手法だからといって、それがいつまでも効果的だとは限りません。
それどころか、あっという間に古びてしまい、まったく役に立たなくなってしまうことも。
今回は、SNSマーケティングの手法の変化や最新のトレンドについてご紹介いたします。
1. SNSマーケティングのトレンドが変化しやすい理由

SNSを活用したSNSマーケティングだけでなく、これまでマーケティングのトレンドは時代とともに変化してきました。
たとえば広告や営業の分野で言えば、インターネットが普及するまでは、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞といったマスメディアを利用し、宣伝を行って認知度を高めるという手法が一般的。また、多くの人の目に触れる機会を増やすため、街頭の看板や交通広告、ポケットティッシュ広告なども活用されました。
次にインターネットが普及するようになると、利用されるようになったのがWebサイト。Webサイトでは集客だけでなく、ユーザーの情報を分析することで、消費の傾向を把握することが容易になりました。
同時に活発に行われたのがメールやアンケートを利用したマーケティング。これらの普及によって、さらにデジタルマーケティングが加速。
さらに、SNSが多くの人々に利用されるようになると、SNSマーケティングが存在感を増していきます。
特にSNSは情報の拡散性が高いことや、ユーザーとのコミュニケーションが活発に行われる特徴があるため、マーケティングとの親和性も高く、現在のデジタルマーケティングの中心となっています。
このように、マーケティングはツールやプラットフォームなどの発達・普及と密接な関係にあります。
今後は、新しいツールの誕生だけでなく、SNSプラットフォームの機能追加や利用方法が拡大・発展していくことで新たなトレンドが生み出されていくと予想されています。
2. SNSマーケティングで注意したいトレンド変化の潮目

デジタルマーケティングの中心となっているSNSマーケティング。
SNSマーケティングのトレンドを考える上では、ツールや機能の変化だけでなく、様々な変化に注目することが必要です。
では現在、注意すべきトレンド変化にはどのようなものがあるのでしょうか。
2.1 新型コロナウイルス感染症の流行
SNSマーケティングの変化の潮目として、重要なのが新型コロナウイルス感染症の感染拡大です。
新型コロナウイルス感染症は、外出やショッピング、会食の自粛を始め、ニューノーマルと呼ばれる生活の変化をもたらしました。
それにともない、これまで行われていたような対面のコミュニケーションやイベントでの集客といった、マーケティングの基本であった手法が役立たなくなってしまうことに。
この現実は、一時的な変化というよりも、「イベントなどはリスクが高い」という事実を浮き彫りにする結果にもつながっています。
それとともに発達したのがオンラインによるコミュニケーション。このオンラインによるコミュニケーションは、今後のマーケティングにおいては重要な変化と考えることができるでしょう。
2.2 DXの発展による変化
DX(デジタルトランスフォーメーション)は、現在のビジネスでは変化の中心と考えられています。
DXとは、簡単に言えばデジタル技術を活用して、従来の製品やサービスを変化させていくこと。
たとえば、これまでは情報をネットなどで手に入れたとしても、それからリアル店舗に足を運び、実際の使い心地などを試してから購入するというのが一般的な消費者の行動でした。
しかし、DXによってECサイトが発達、さらにユーザーとのコミュニケーションもネット上で行えるようになったことから、リアル店舗の役割は低下、反対にECサイトの存在感が高まっています。
このようにDXによる変化はあらゆる分野に及んでいますが、マーケティング手法も例外ではありません。
今後は、リアル店舗とECサイトのすみわけも含めて、マーケティングにはさらなる役割が求められていると考えるべきでしょう。

3. 今後予想されるSNSマーケティングのトレンド変化

マーケティングのトレンドは、消費者の行動や社会環境によって変化していくもの。その変化に対して、できるだけスピード感を持って対応していくことが重要です。
では今後SNSマーケティングのトレンドはどのように変化していくと予想されているのでしょうか。
3.1 プラットフォーム自体の変化
現在、SNSマーケティングの中心となっているのは、TikTok、Twitter、InstagramなどのSNS。実際に、多くのユーザーはこの3つのSNSを利用しています。
しかし、実際にはSNSのプラットフォームにおいてはユーザーの増加が頭打ちになっています。また、それぞれのプラットフォームでの年代の固定化が顕著に。
それに加えて、現在ではSNSによるストレスや、時間の使いすぎ、フェイクニュースといった問題も表面化し、SNSの使用が控えられる傾向も。
もしこのように、SNSのユーザーが減少かつ固定化し、使用が控えられた場合、SNSを活用するSNSマーケティングにも大きな影響が出ることが予想されます。
それを防ぐためには、ユーザーにストレスを与えたり、フェイクニュースなどに加担しない工夫が必要。
さらにユーザーができるだけストレスの少ないSNSに移行していくことも予想されるため、常に新しいプラットフォームに配慮しておくことも重要となります。
3.2 ユーザーとのコミュニケーションの強化
SNSマーケティングのメリットのひとつは、ユーザーとの双方向的なコミュニケーションです。
ユーザーとのコミュニケーションを通して、より熱烈なファンを獲得し、コミュニティを構築することもSNSマーケティングの目的のひとつ。
しかし、実際にすべての企業が十分な効果を得られているというわけではありません。ユーザーとのコミュニケーションが不十分で、望むような成果を得られていないことも。
また、フォロワーが多いからといってエンゲージメント率に反映されているかという点でも疑問が残ることもあります。
今後のSNSマーケティングでは、ファンの獲得とコミュニティの構築が求められます。なかでも重要なのが、より熱心に応援してくれるファンを獲得するということ。
熱烈なファンは、商品を購入してくれるだけでなく、企業の情報やよい口コミを拡散してくれる重要な存在です。
さらに、企業のSNSアカウントをフォローしているユーザーの関心度をどのように測定するかという点もSNSマーケティングの次世代の課題ということができるでしょう。
3.3 新機能の活用
現在、Instagramで活用されることが多いのがストーリー機能です。ストーリー機能は、リアルタイム性と視覚性が魅力。
そのため、同じSNSプラットフォームを利用していてもこれまでとは違う体験ができると人気を集めています。
そのため、Instagram以外のプラットフォームでもストーリー機能と同様の機能が組み込まれつつあります。同時に、企業のSNSマーケティングでも活用が進んでいます。
今後も、このように新しく、ユーザーの関心を惹きつける新機能が登場するということは確実。SNSマーケティングの担当者は、新しい機能がユーザーにどのように受け止められているのか、企業としてどのような活用ができるのかを常に模索することが必要です。
Instagramのストーリー機能については下記の記事で解説させていただいています。
3.4 新しいインフルエンサーマーケティング
SNSで強い影響力を持ったインフルエンサーを起用したインフルエンサーマーケティングはすでに多くの企業で活用されている手法です。
今後もこの傾向は続くものと予想されていますが、インフルエンサーマーケティングでも新しいトレンドの登場が予想されます。
たとえば、インフルエンサーの種類。特に注目されているのが、一万から数万というフォロワーを持っているマイクロインフルエンサーや、一万人以下のフォロワーを持つナノインフルエンサー。
これらのインフルエンサーはユーザーと密接な関係があり、フィードバックを得るためには最適の存在。
また、企業との関係を築きやすいため、新しいマーケティング展開を行う場合にも適しています。
このようにインフルエンサーマーケティングでもこれまでとは違った手法が模索されています。
インフルエンサーマーケティングについては下記の記事で媒体別に詳しく解説させていただいておりますのでご参照ください。
4. まとめ
時代によって変化するSNSマーケティングの手法。変化の理由には意識や社会情勢、新しいツールの登場など様々なものがあります。
しかし、常に企業側の対応が求められているという点では同じこと。今後は、トレンドの変化を敏感に感じ取り、いち早くチャレンジすることが求められています。
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