世界中で存在感を放ちつつある韓国コスメ

最近、専門店ではないドラッグストアなどでも気軽に見られるようになった「K-Beauty」とも呼ばれる韓国コスメ。日本では2006年の韓流ドラマブームにより韓国コスメが見られるようになりましたが、2016年ごろから再び最燃しつつあります。韓国語で美少女を意味する単語から名付けられた「オルチャンメイク」などが有名になりました。
さらに韓国コスメには、隣国である日本や中国だけではなく、世界規模でも注目が集まりつつあります。化粧品メーカーの世界ランキングでもトップ20にランキングする企業も出るほど急成長しているのです。2017年には韓国において化粧品の輸出額が輸入額の3倍にもなり、国を代表する産業の一つとなっています。
急成長の理由は国家戦略
それではなぜここまで急速に韓国コスメは世界で通用するようになったのでしょうか。
韓国は、美容大国として世界に発信していくことに国をあげて力を入れていくこととしたのが、大きな理由です。
韓国の美容業界では低予算でも起業できるようなシステムを採用しています。そのため学生時代にコスメブランドを作り出すということも珍しくないのです。次々に若い企業が起こり、新たな発想が生まれ、今までになかった商品を作り出せる環境が整っているといえるでしょう。
また、新たなブランドが次々と起こることで、その分競争が激しくなり、本当に消費者が望んでいるものしか生き残れないような市場になっています。そんな韓国国内での厳しい目にかなったものだけが世界に発信されるので、必然的によいものだけが我々の元に届くのです。
5100万人という人口から、国内だけではどうしても小規模になってしまいがちな韓国市場。そこで中小企業であっても最初からグローバル展開を想定した商品づくりを行っているのも、世界中の人に受け入れられている理由かもしれません。
韓国コスメを世界に広めたマーケティングとは

韓国コスメは自国内の激しい競争をくぐりぬけ、グローバル展開を見据えた商品ばかりなので、世界中から関心を持たれています。しかし、よいものを作ったというだけでは売れないことは企業の皆様はよくご存じでしょう。モノを売るには消費者に商品のことを認識してもらわなくてはいけません。
ではどのように韓国コスメは世界に認識されたのでしょうか。
国のサポートが充実
韓国では、美容関係事業を半導体に変わる成長産業と位置付けています。文大統領自ら経済副首相に、K-Beautyに関連した産業の育成策を積極的に行うよう指示をするほど重要視しているのです。そのためグローバル展開に関するサポートは日本などに比べるとかなり手厚くなっています。

国家プロジェクトという扱いですので、通常中小企業では参入が難しい国への輸出を、韓国では国が後押しするのです。例えば通常ならば輸入の際にその国での検査も必要になりますが、韓国からの働きかけにより、再検査なしで現地での販売が許可されました。このような国からの働きかけによって、海外でも流行の熱が冷める前にスピーディに海外でも販売することができるのです。
また国内外の化粧品展示会など多くの人にアピールできる場への参加に対するサポートもあるため、韓国のことがあまり知られていないような地域の人々にも、韓国コスメを素早く広めることができるようになっています。
これまでとは違うターゲット層に狙いをつける
韓国コスメは他国とは異なる視点で商品開発されていることで、多くの人から注目を集めています。効果や使い方のみならず、ターゲット層もこれまでとは違う視点で想定されています。
例えば、イスラーム教圏のかたの中には、飲料アルコール成分や豚肉などを原料にしたコラーゲンなどが含まれている化粧品を使うことに忌避感を覚える方もいらっしゃいます。そこでイスラーム教徒でも安心して利用できるハラール化粧品を韓国では2016年から生産を始め、シェアを伸ばしつつあります。
他にも、動物性成分が配合されたものを使うことに抵抗のあるヴィーガン用のヴィーガンコスメや、性差なく使えるジェンダーニュートラルコスメなど、ピンポイントで必要とされるような商品を開発しているのです。
デジタルマーケティングを駆使
情報を世界に発信するならば、インターネットを使うことが効率がよいと、柔軟な若い起業家の多い韓国コスメ企業はいち早く気づきました。
更に韓国では、SNSが最新作コスメの情報をいち早く見られるツールだということが定着しています。また企業側も、いかに消費者の目に留まるようなパッケージにするかをよく考えて作っているのも、韓国コスメがデジタルマーケティングで成功した理由の一つでしょう。
「インスタ映え」などと言われるようなキャッチーなパッケージが多いのが韓国コスメの特徴。SNSで写真を見たときについ魅かれてしまうようなパッケージにすることで、出ては埋もれていくネットの中で目立つことができるのです。
K-popアイドルなどの影響力を利用
韓国コスメ流行の前に世界的人気を誇っていたK-popアイドルたち。日本はもちろん欧米などでもファンが多数います。韓国は、アイドルたちの影響力とデジタルマーケティングを組み合わせることで、より多く人に情報を伝えることに成功しているのです。
今や世界的人気となっている韓国の男性ヒップホップグループBTS。ブレイク前の「VT cosmetic」に彼らを起用し、BTSが成功することでコスメの知名度も上げることに成功したという例があります。アイドルを起用することでコスメの知名度も一緒にあげていこうという戦略をとる企業が多いのです。
韓国の女性アイドルは、日本の女性アイドルのように男性に向けたアイドルというより、女性を魅了するタイプのアイドルが多くなっています。そのため韓国の女性アイドルに憧れている女性が多く、彼女たちがメイクなどをSNSに投稿することで韓国コスメにも興味を持ってもらえるのでしょう。
海外のインフルエンサーとも協力
日本の著名人でもインスタなどで韓国コスメをすすめている人は多くいます。これによってK-popアイドルに興味がない日本人も韓国コスメに興味を持ってもらえるのです。韓国インフルエンサーだけではなく、展開したい国のインフルエンサーとの協力があることで、韓国の知名度が低い地域でも韓国コスメの情報の拡散がうまくいくのでしょう。
ここでは、韓国コスメに詳しいインスタグラマーについて以下の記事でご説明させていただいております。
併せてご参照いただければと思います。
海外のインフルエンサーとの協力体制は、日本だけではなくアメリカなどの欧米諸国のインフルエンサーとも結んでいます。それによってアメリカでは10代の少女の20%ほどが韓国コスメを使用したいと思っているか、実際に使用しているという状況になっているのです。
グローバル展開ならばインフルエンサー

韓国が世界的にシェアを伸ばしつつある背景には、国家プロジェクトとして進めている国の意向と、インフルエンサーマーケティングを中心にしたデジタルマーケティングの成功があります。この韓国コスメのデジタルマーケティングの成功に着目した欧米でも、その流れに乗ろうとしている企業が増えてきています。
見た目をポップにし、今まではコスメを多く買えなかった若い世代でも購入可能な低価格の商品を発売しだしているのです。そうした商品が次々と売り切れを記録しているのをみて、これからの主流になるかもしれないとする企業は少なくありません。
インフルエンサーマーケティングを始めるなら「Maro」へ
では、日本企業でもインフルエンサーマーケティングを始めればいいのかといえば、そう簡単ではありません。インフルエンサーマーケティングで重要なのは、自社と親和性の高いインフルエンサーを見つけることです。美容大国である韓国では美容系インフルエンサーがたくさんいらっしゃいますが、日本は韓国ほどではありません。
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