ECサイトの手数料はどれくらいかかるの?大手5社の比較と手数料の削減方法

「ECサイトの手数料はどれくらい?」
「なるべく手数料が安いところを使いたい」

ECサイトの出店にあたり、どうしても手数料が気になりますよね。手数料を抑えれば、それだけ利益が増えるため、なるべく安く済ませたいと考えるのが自然です。

この記事では、ECサイトの出店に関わる手数料の概要や手数料を安くする方法をまとめました。記事を読めばECサイトの手数料について理解が深まり、どこのサービスを使うべきか判断できるはずです。

ECサイトの手数料とは?

ECサイトで商品やサービスを販売するには手数料が発生します。ECサイトでは、プラットフォームの利用やクレジットカードなどの決済があるからです。

おもにECサイトで発生する手数料とは、

  • プラットフォームへの販売手数料
  • クレジットカードなどの決済手数料

の2つがあります。

他にもプラットフォームによって発生する手数料はありますが、この章では金額が大きくなりがちな販売手数料と決済手数料が発生する仕組みを見ていきましょう。

販売手数料

販売手数料とは、プラットフォームに対して支払う手数料です。

Amazonや楽天市場などに出店している場合、ECサイト運営のためにプラットフォームを利用させてもらっていることになります。そのため、手数料として売上の数%をプラットフォームに支払うのが一般的です。
独自ドメインを取得して出店するASPにも販売手数料が設定されている場合があるため、出店先を選ぶ際に確認しましょう。

決済手数料

決済手数料とは、クレジットカード会社や携帯会社に対して支払う手数料です。
ECサイトではユーザーのニーズに合わせたさまざま決済方法があり、決済金額に応じた決済手数料が発生します。

おもな決済手数料は、

  • クレジットカード
  • 電子マネー
  • 銀行振込
  • 代引き
  • コンビニ決済手数料

などがあります。

たとえば、ユーザーがクレジットカードを使って決済した場合、決済金額の数%をクレジットカード会社へ手数料として支払うのです。決済手数料はかなりの額になることがあるため、ECサイト出店前にどの程度かかりそうか概算で予測しておきましょう。

ECサイトの手数料を削減する方法について解説します

ECサイトの手数料を削減する方法は以下3つです。

  • 決済サービスの見直し
  • 出店するECサイトの見直し
  • 自社サイトでの運営

販売手数料や決済手数料を抑えれば、利益の増加につながります。
手数料削減にはリスクもあるため、注意点を含めて見ていきましょう。

決済サービスの見直し

1つ目は「決済サービスの見直し」です。

ECサイトでは、クレジットカードや電子マネーなど、さまざまな決済方法があり、それぞれ決済手数料は異なります。たとえば、代表的な決済方法はクレジットカード決済ですが、スマホ決済のほうが安く済むことが多いでしょう。

手数料が安い決済手段を導入すれば、全体的な手数料を抑えられますが、決済手数料が安いからと決済手段を限定した場合、ユーザーの利便性が損なわれる点に注意してください。

出店するECサイトの見直し

2つ目は「出店するECサイトの見直し」です。

Amazonや楽天市場などのプラットフォームにECサイトを出店した場合、運営側に手数料の支払いが必要です。手数料は各プラットフォームによって異なり、1%未満の差であっても売上が大きくなれば手数料の違いを痛感するでしょう。

出店するECサイトは、サービスの充実度と手数料をしっかり確認してください。

自社サイトでの運営

3つ目は「自社サイトでの運営」です。

時間と手間がかかるため、ECサイト運営初心者にはおすすめしませんが、自社サイトでの運営はかなり手数料を抑えられるでしょう。自社サイトの運営とは、独自にドメインを取得して一からサイトを構築するやり方です。プラットフォームを使わないため、販売手数料がかかりません。

たとえば、最初のうちはAmazonなどの大手ショッピングモールに出店し、並行して自社サイトの構築を進めます。
自社サイトは集客力が弱いため、成長するまで時間はかかりますが、ある程度まで成長した段階でショッピングモールから自社サイトに切り替えるなどの戦略も可能でしょう。

ECサイトの手数料と収益性の関係と注意点

ECサイトの手数料は、収益性と深く関わります。手数料が安ければ経費がかからないため、利益が増えるからです。

手数料は各プラットフォームによって異なり、

A社B社
販売手数料決済金額の3%決済金額の3.5%
商品価格10,000円10,000円
1回の手数料300円350円

表のように10,000円の商品を販売した場合、手数料が0.5%違うだけで手数料に50円の差が生まれました。

たった50円と感じるかもしれませんが、この商品が月間300個売れたと考えてみると、

A社B社
販売手数料決済金額の3%決済金額の3.5%
総売上3,000,000円3,000,000円
総売上に対する手数料90,000円105,000円

月間の手数料総額は、B社のほうが15,000円も高くなります。

手数料が高くなれば、利益を伸ばすため販売価格を上げる必要があり、そのぶんユーザーの購買意欲を衰退させるリスクになるでしょう。

主要サイト5選!ECサイトの手数料の比較

最後に以下の大手5サイトの手数料を比較してみましょう。

  • Amazon
  • 楽天市場
  • Yahoo!ショッピング
  • BASE
  • STORES

各ECサイトや契約プランによって手数料は異なるため、あなたに合ったECサイトを探してみてください。

Amazon

Amazonは、アマゾンジャパン合同会社が運営している業界大手のショッピングモールです。

初期設定・商品の登録・注文の処理・発送と4ステップで出品できます。
強い集客力を持っていますが、ユーザーは「Amazonから購入」したという意識が強くなる傾向があるので、販売元となる企業・ブランドがリピーターを獲得しにくいことがデメリットといえるでしょう。

以下がAmazonで発生する手数料の一覧です。

項目金額
基本手数料大口:月額4,900円(税別)小口:1商品販売ごとに100円(税別)
販売手数料商品のカテゴリーによる(6%~15%)※最低販売手数料:なしor30円
配送手数料商品のサイズや重量による
在庫保管手数料1月~9月と10月~12月で変動する

Amazonでは、大口出品プランと小口出品プランから選択できます。

月間販売個数が49個までの小規模でスタートしたい人は小口出品プラン、それを超える個数を販売予定であれば大口出品プランを選択しましょう。販売手数料は商品のカテゴリーによって変動し、

  • 本、CD、DVD(15%)
  • 携帯電話、AV機器、パソコン(8%)

のようになっています。

また、最低販売手数料が30円になっている場合、割合で出された金額か30円のいずれか高い金額が販売手数料になります。
Amazonは商品の在庫をAmazonフルフィルメントセンターに保管するため、在庫保管手数料が発生する点も考慮しておきましょう。

楽天市場

楽天市場は、会員数が1億人を突破し、2022年の年間国内EC流通総額が5.6兆円の大手ショッピングモールです。

圧倒的な集客力を誇り、店舗ごとにコンサルタントがつくのが特徴です。
食品・生活雑貨・ペット用品など、さまざまなジャンルの出品ができるので、出品する商品で悩むことはないでしょう。出店の規則が少し厳しいですが、管理が徹底されているともいえるため、安心して使えるECサイトです。

楽天市場は3つのプランに分かれています。

項目がんばれ!プランスタンダードプランメガショッププラン
月額出店料19,500円50,000円100,000円
システム利用料3.5%~7.0%2.0%~4.5%2.0%~4.5%
登録可能商品数5,000商品20,000商品無制限
画像容量500MBまで5GBまで無制限

ほとんどの場合は「がんばれ!プラン」「スタンダードプラン」の2択になるでしょう。売上によって最適なプランが変わるため、月商140万円を超えるか否かで選択するのがおすすめです。

また、楽天市場では以下のサービス利用料も発生します。

項目金額
楽天ポイント楽天会員が購入した金額の1.0%
取引の安全性・利便性向上のシステム利用料月間売上の0.1%
楽天スーパーアフィリエイト商品ジャンルごとに2.0%~4.0%+成果報酬15%
R-Messe(R-Messeは2023年4月現在無料)3,000円~5,000円
楽天ペイ利用料月間決済高の2.5%~3.5%

Yahoo!ショッピング

Yahoo!ショッピングは、Yahoo! JAPANが運営している大手ショッピングモールです。

外部サイトへのリンクを貼ることもできるため、自社ECサイトへの流入が見込めます。
また、無料の電話サポートがあるため、他モールからの移行や運営代行などの相談ができる点もメリットでしょう。

以下がYahoo!ショッピングで発生する手数料の一覧です。

項目金額
ストアポイント原資負担月間売上の1%~15%(1%は必須)
キャンペーンポイント原資負担月間売上の1.5%
アフィリエイトパートナー報酬原資月間売上の1%~50%(1%は必須)
アフィリエイト手数料アフィリエイトパートナー報酬原資の30%
ストア決済サービス手数料決済方法による

決済手数料は以下が参考になります。

決済方法金額
PayPay残高払い決済金額の3.0%(税別)
クレジットカード決済決済金額の3.24%(非課税)PayPayカード(株)発行カードは決済金額の3.0%
PayPayあと払い決済金額の3.0%(税別)
ゆっくり払い決済金額の3.24%(税別)
モバイル支払い(キャリア決済)決済金額の4.48%(税別)
コンビニ決済150円/件~300円/件(税別)
銀行振込決済(ペイジー)150円/件(税別)

Yahoo!ショッピングは、初期費用や月額は無料ですが、原資負担や手数料が複数発生します。
月間売上の約6%~7%程度は手数料が発生すると考えておいたほうが良いでしょう。

公式サイトにある「月額費用シミュレーション」で試算するのがおすすめです。

BASE

BASE は、急成長しているショッピングカートASPです。

テンプレートが用意されているため、初心者でも使いやすくなっています。ただ、カスタマイズ性は低いので、オリジナリティのあるサイトづくりには向いていません。

BASEは2つのプランに分かれています。

項目スタンダードプラングロースプラン
月額料金0円5,980円
サービス利用料決済金額の3%0円
決済手数料決済金額の3.6%+40円+サービス利用料決済金額の2.9%

スタンダードプランは、売上が大きくなるほど手数料も大きくなるのがデメリットでした。

新設されたグロースプランは、決済手数料2,9%とサービス利用料5,980円で利用できるため、売上が大きい企業に向いているプランです。
月商17万円を超える場合は、グロースプランにしたほうがお得になるでしょう。

以下がプラン別決済手数料一覧です。

決済方法スタンダードプラングロースプラン
あと払い(Pay ID)決済金額の3.6%+40円決済金額の2.9%
クレジットカード決済
銀行振込
キャリア決済
コンビニ決済、Pay-easy
後払い決済
Amazon Pay決済金額の4.6%+40円決済金額の3.9%
PayPal

2023年4月1日より「Amazon Pay」「PayPal」のみ決済手数料が変更になりました。

STORES

STORESは、BASEと並び有名なショッピングカートASPです。

アクセス解析や売上管理がシンプルなうえ、48種類のデザインテンプレートを選択できる点がメリットといえるでしょう。また、同じ画面を見ながらサポートしてくれる電話相談もあるため、初心者にやさしいサービスです。

STORESは2つのプランに分かれています。

項目フリープランスタンダードプラン
月額料金0円2,980円
決済手数料決済金額の5%決済金額の3.6%

とりあえず出店してみたい人はフリープラン、売上の目途があり、全機能を使ってみたい人はスタンダードプランがおすすめです。

なお、決済方法は以下のようにフリープランでは使えないものがあります。

決済方法フリープランスタンダードプラン
クレジットカード
コンビニ決済
キャリア決済
銀行振込
PayPal
あと払い(ペイディ)
楽天ペイ
PayPay残高
代引き
Amazon Pay
決済カスタマイズ

【まとめ】ECサイトの手数料をなるべく抑えるためには

おもなECサイトの手数料は、販売手数料と決済手数料の2つでした。

手数料を抑える方法は、

  • 決済サービスを見直す
  • 出店するECサイトを見直す
  • 自社サイトで運営する

の3つがおすすめです。

多くの場合は、プラットフォームでの出店になると思いますが、出店するECサイトによって手数料は異なります。複数のサイトを比較し、手数料とサービスの充実度を照らし合わせ、自社に合ったところを選びましょう。

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