SNSマーケティングにおける「戦略」の重要性とその決定方法を事例と共に解説

SNSマーケティングを始めている企業が増えていますが、SNSは戦略なしに成功するほど甘い世界ではありません。

この記事では、これからSNSマーケティングを始めようとしている方、始めたけれどうまくいかない方に向け、SNS戦略を徹底解説します。

記事を読めば、SNSマーケティング成功までの道すじが見えてくるはずです。

SNSマーケティングにおける「戦略」の重要性とは?

SNSマーケティングを行うには、戦略を立てることが重要です。

「誰に」「どんな情報を」「どうやって発信するのか」「自社の強みは?」など、細かな戦略を立てれば、発信軸やブランディングが明確なものになります。

優良な戦略を立てることができれば、主に以下のようなメリットを期待することができます。

ターゲット層を明確化することができる

1つ目のメリットは、ターゲット層を明確化できることです。

SNSは幅広い層に利用されており、ターゲットを絞り込めば、よりユーザーの心に刺さる発信ができるため、ターゲットの絞り込みが必要になります。

年齢・性別だけでなく、職業・年収・家族構成・趣味など、1人の人物像を思い浮かべてターゲットを設定しましょう。

コンテンツの質の向上が期待できる

2つ目のメリットは、コンテンツの品質向上が期待できることです。

ターゲット層を明確化してコンテンツの戦略を立てることにより、ユーザーのニーズに合わせたコンテンツが作成できます。

また、ターゲット層に応じて、テキスト・画像・動画のうち、どの伝え方が効果的なのかなどの選択が可能になります。

しっかりと戦略を立てておけば、コンテンツの質の向上に繋がります。

ブランドイメージを向上させることができる

3つ目のメリットは、ブランドイメージの向上です。

SNSは発信のやり方やどうアカウント設計を行うかでユーザーに持たれるイメージが変わるため、戦略立案の段階でこれらの点について熟慮する必要があります。

また、SNSのブランディングでは、発信軸を統一することが非常に重要であり、一貫性のないコンテンツ発信はユーザーの興味の喪失、またはブランドイメージの悪化に繋がります。

発信内容以外にも、ユーザーとどのようなコミュニケーションを取るのかまで戦略を考えておきましょう。

ROI(投資対効果)を最大化できる

4つ目のメリットは、ROIを最大化できることです。

戦略を立てることで、どのような投資をすべきか、どのようなKPIを設定すべきかが明確化でき、ROIの最大化に繋がります。

SNSマーケティングでは、広告、分析ツール、インフルエンサーへの依頼など、さまざまな費用が発生するため、戦略を立てる時点で慎重に検討しましょう。

競合他社との差別化ができる

5つ目のメリットは、競合他社との差別化ができることです。

SNS上でどのような情報を発信するか、どのようなスタイルで発信するかなど、自社の強みを生かした戦略を立てることができるため、戦略の立案を通じて競合他社との差別化ができます。

差別化は、自社が唯一無二の価値を生み出し、自らのファンを増やすうえで重要です。

SNSマーケティングにおいて戦略はどう立てる?各ステップを徹底解説

SNSマーケティングには、戦略を立てる順番があります。

各フェーズで必要なことがあるため、全7ステップを見てみましょう。

①目的の明確化

1つ目は、目的の明確化です。

「なぜSNSマーケティングを行うのか」を明確にすることで、ターゲット設定や発信内容も決まります。

さらに、方向性を明確にすることができるため、目的を定めないまま進めることで生じる可能性のある無駄な時間やコストの浪費を防ぐこともできます。

②ターゲット層の明確化

2つ目は、ターゲット層の明確化です。

ターゲット層を明確にすることで、効果的なアプローチができます。

たとえば「既存ユーザーは30代以上が多いため、20代にも認知してもらうためにSNSマーケティングを行う」といったように、ターゲット層を予め決めておくことで、より定まった戦略を立てることに繋がります。

③使用するSNSの選択

3つ目は、使用するSNSの選択です。

SNSマーケティングを行う目的、情報を届けたいターゲット層によって、効果的なSNSは異なります。

テキストメインならTwitter、画像メインならInstagram、動画メインならYouTube・TikTokというように、適したSNSを選択しましょう。

各SNSを選定する上でのポイントについては、以下に詳しく後述していますので、是非最後までお読みください。

④コンテンツ内容の策定

4つ目は、コンテンツ内容の策定です。

よりターゲットの心に刺さるコンテンツにするため、コンテンツ内容は慎重に検討します。

競合の調査やどのようなニーズがあるか、または最近のSNSにおけるトレンドはなにかについての調査を行い、ユーザーが欲しているコンテンツを作成しましょう。

特に、若者を中心とした多くの人は流行に敏感であり、最近のトレンドに準じたコンテンツを作成することができれば、多くの人によってコンテンツを拡散してもらうきっかけになります。

SNSマーケティングにおけるトレンドについては、以下の記事で詳しく説明していますので、是非ご参照ください。

⑤スケジュールの作成

5つ目は、スケジュールの作成です。

いつコンテンツを作成するかのスケジュールのほか、いつコンテンツを投稿するかという投稿頻度についても決めておきましょう。

たとえば「1日1回投稿」と決めるだけでなく「通勤時間に投稿を見てもらうために午前8時に1回投稿」など、時間まで明確に決めることが重要です。

⑥KPIの設定

6つ目は、KPIの設定です。

定量的な目標を設定することで、一つの施策でどれくらいの反応があり、どれくらい目標を達成させることができたかが明確になります。

「月間累計10万インプレッションを達成する」「3か月以内にフォロワー数を1,000人まで増やす」など、具体的な数値でわかる目標を設定しましょう。

⑦改善・改良の実施

7つ目は、改善・改良の実施です。

アナリティクスなどのツールを活用した分析結果に基づき、どのくらいのユーザーが動画コンテンツの序盤で離脱してしまったのか、またはそもそもどれくらいのユーザーが投稿を目にしたのかといったことが分かります。

そして、その結果を活かして、「次のコンテンツは序盤の離脱を防ぐために動画の最初に結論を話そう」や、「より拡散されるためにハッシュタグを沢山活用しよう」など、改善のための施策を考えることができます。

使用するSNSの選定におけるポイント

先述の通り、SNSマーケティングでは、目的・ターゲットに合わせたSNSを使うことでより高い費用対効果を得ることができます。

そのため、まずは各SNSの特徴を理解しておきましょう。

SNS特徴
Twitterテキストメインでの発信。リアルタイムでの情報収集を望んでいるユーザーが多く、拡散力が高いSNS。
Instagram画像・動画メインでの発信。化粧品や料理など、ビジュアル訴求の発信に適しているSNS。
Facebookテキストや画像メインでの発信。ほかのSNSと比べて利用者の年代が高い。
LINE10代~60代まで利用率が高い。公式LINEなどでユーザーをリスト化するのに向いているSNS。
YouTube動画メインでの発信。利用者の年齢層が幅広く、長時間の動画も投稿できるSNS。
TikTok動画メインでの発信。10代など若者に人気で、15秒~1分の短い動画が投稿できるSNS。

SNSマーケティングでは、それぞれのSNSと自社製品・サービスの相性を考えることが大事です。

もし自社製品がカラフルなものであり、視覚的に消費者に訴求したい場合は、高画質の画像コンテンツを発信することができるInstagramが最も相性の良いSNSになります。

上記のSNSの特徴と自社製品・サービスの要素を事前にしっかりと明確にしておきましょう。

優良な戦略を基に成功したSNSマーケティングの事例

この章では、事前に立てた戦略が功を奏したSNSマーケティングの成功事例を解説します。

自社に近い業種があれば、参考にして戦略立案の参考にしましょう。

資生堂

資生堂はTwitter、Instagram、Facebook、YouTubeすべてに数万人以上のフォロワーがおり、とくにビジュアルに訴えるInstagramに力を入れています。

リール動画を使ったCMのようなPR、インフルエンサーとのコラボ、自社の社員インフルエンサー活動を行うなど、参考になる発信が多いです。

さらに、資生堂はSNSを含む複数のチャネルを統合し、オムニチャネルを実現する形で自社商品の販売を行っています。

例えば、店舗での販売や公式オンラインストアでの購入に加え、Instagramでの商品紹介から直接購入できるようになっています。

マクドナルド

マクドナルドは、Twitterのフォロワーが564万人もいます。

とにかくツイート数が多いことが特徴で、1日に10ツイート以上投稿する日もありました。

ツイートはインパクトのある商品画像が多く、ユーザーの目をひくものばかりです。

また、マクドナルドは、モバイルアプリを活用して、オンライン上での注文や割引クーポンの配信、店舗でのポイント還元などのサービスを提供しています。このモバイルアプリを通じて、SNS上でキャンペーンの情報を配信することもあり、「キャンペーンの情報を拡散したい」という目標に対しての戦略としてアプリの導入を行い、情報拡散を実現しています。

ドミノピザ

ドミノピザは、TwitterでピザをPRするとき、製品の特徴である「チーズが伸びる」という点をアピールするために、静止画ではなく動画のコンテンツを作成できるTikTokを選択しました。

実際にチーズが伸びる動画を投稿したところ、一気に拡散されて売上が増加しています。

その上で、TikTokで「#ドミノチーズ100万」というハッシュタグを使い、チーズの伸びをユーザーに競わせることで、多くの話題を集めることにも成功したといえます。

@dominos_jp

ドミノ・ピザの1日限定CCOになれる!? 日給はなんと100万円!! #ドミノチーズ100万 をつけてドミノ・ピザのウルトラチーズの伸びを表現した動画を撮影しよう!#ドミノピザ

♬ うるとらちーず – うじたまい

ライオン

ライオンの人気商品である「スーパーNANOX」は、Twitterで13万人のフォロワーがいます。

最近は東京卍リベンジャーズとのコラボしたPRがSNS戦略として目立ちますが、それ以上に、ユーザーのニーズを把握した上で発信している衣類の洗濯のコツといったコンテンツがフォロワー増加の秘訣であるといえるでしょう。

自社製品に関するジャンルでユーザーがどのような疑問を持っているかを調査し、それに応えるコンテンツを配信することが、ユーザーのファン化につながっていると思われます。

Indeed Japan

Indeed Japanは、人気漫画「ワンピース」とのコラボCMを行い、そのCMの全てをYouTubeにまとめるというSNS戦略を行いました。

人気漫画の「ワンピース」は、最近ストーリーが佳境を迎えていることでよくSNSで話題になることが増えており、こうしたSNSにおける最近のトレンドを上手く活用した施策を考え、実行したことで、顕在顧客だけではなく、潜在顧客にもSNSコンテンツを見てもらうことに成功しています。

その他:KPOPの事例

少し例外ではありますが、SNS戦略を上手く立てた事例として、KPOPの事例もご紹介します。

KPOPグループである「BTS」は、YouTubeのチャンネル登録者数が7,390万人と圧倒的な人気を誇っています。

BTSの事務所はSNSを通じて、活発にコンテンツの配信を行いました。

特に、Twitter、Instagram、YouTube、Weverseといった幅広いSNSを活用することで多くの人に認知してもらい、各SNSで獲得したファンを増やすためのキャンペーンやイベントの告知・実施もしています。

さらに、幅広いSNSの活用だけでなく、SNS上でのデータ分析の活用もBTSの優良な戦略に繋がっています。

BTSの事務所は、SNS上でのファンの反応やデータを分析し、その情報を活用して戦略を立てており、このことがより効率的かつ迅速に周知し、ファンを獲得することに繋がっていると推察されます。

より良いSNSマーケティング戦略を立てるためには?

より効果的なSNSマーケティング戦略を立てるためには、いくつか抑えておくべきポイントがあります。

この章では、4つのポイントについて見ていきましょう。

SNSの最新トレンドを把握する

これまでも述べてきましたが、SNSは最新トレンドを把握することが重要です。

SNSは流行の移り変わりが早く、短期間でトレンドが変わります。

常に、その時々で流行しているトレンドを抑え、それに基づいて臨機応変に発信内容・活用するSNSを変えることが大事です。

マーケットインの発想で立案する

SNSマーケティング戦略では、マーケットインの発想が重要です。

ユーザー視点で考えることで、ユーザーの疑問やニーズに応えたコンテンツ作成・発信ができます。

市場調査でユーザーのニーズやウォンツを徹底的に分析し、ニーズを満たすコンテンツを作成しましょう。

ツールを活用する

SNSマーケティングでは、ツールの活用も重要です。

特に、上記の「マーケットインの発想で立案する」というのも、ただ考えるだけでは難しい部分もあるため、特定のキーワードがどれくらい検索されているかが分かるキーワードプランナーのようなツールの活用をおすすめします。

他にも、SNSのツールにはアカウント運用の分析、口コミ分析などができるものもあり、工数が削減でき、効率的にアカウントを伸ばせるため、積極的に活用しましょう。

インフルエンサーを起用する

SNSマーケティングでは、インフルエンサーの起用も検討しましょう。

自社アカウントを育てるまでは時間がかかるため、既に多くのフォロワーを抱えており、親和性の高いインフルエンサーへPRを依頼するのが有効です。

SNSの魅せ方を熟知しているインフルエンサーにPRを依頼すれば、一度の発信で多くのユーザーに認知してもらえます。

検討したSNS戦略を実行する上でよくある課題

SNS戦略を実行した際、多くの企業が抱えるよくある課題が2つあります。

コンテンツが定期的に投稿されていない

1つ目の課題は、コンテンツの投稿が不定期になっていることです。

決まった間隔・時間に発信しなければ、ユーザーに見てもらえない可能性があります。

投稿の頻度・投稿の時間まで明確に決めることが成果を出すことに繋がります。

SNS上でのコミュニケーションが不足している

2つ目の課題は、SNSのコミュニケーション不足です。

とくにTwitterはユーザー同士の交流を重視しており、ただ発信するだけのアカウントはアルゴリズムに嫌われます。

自社商品・サービスに興味を持ったユーザーとは、コメント欄やリプライ欄などを活用し、積極的にコミュニケーションを取りましょう。

【まとめ】SNSの戦略について

SNSマーケティングにおいては、戦略を立てることで、ユーザーの心に刺さるコンテンツの発信や無駄なリソースの削減など、様々なメリットを得られる可能性があります。

本記事を参考にし、質の高い戦略と共にSNSマーケティングを成功に導きましょう。

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