アフィリエイト広告は、商品やサービスを紹介してその成果に応じて報酬を受け取る仕組みであり、インフルエンサーとのコラボレーションはその効果的な手段の1つです。
この記事では、アフィリエイト広告にインフルエンサーを起用するメリット、依頼方法、そして成功事例を紹介します。
目次
アフィリエイト広告とは?

アフィリエイト広告とは「成功報酬型の広告」のことです。
ブログやWebサイトの運営者は、自社サイトに広告を掲載したり、SNSインフルエンサーは、自身の発信に広告を掲載したりします。
そして、ユーザーが広告を経由して商品やサービスを購入した場合、報酬が支払われます。
アフィリエイトには、広告主、ASP、アフィリエイター、ユーザーの4つが関わります。
広告主 | 商品やサービスの販売を目的に広告を出稿する企業。 |
ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ) | 広告主とアフィリエイターとの仲介業者。 |
アフィリエイター | 広告を掲載するブログやWebサイトの運営者またはSNSインフルエンサー。 |
ユーザー | アフィリエイターの運営するブログ・サイト、発信するSNSアカウントを訪問し、広告の商品・サービスを購入する消費者。 |
ブログを例に報酬発生までの流れを解説すると、
①アフィリエイターはASPへ広告掲載申請を行い、承認された広告をブログに貼りつける
②ユーザーが広告を経由して商品やサービスを購入する
③ASPからアフィリエイターに報酬が支払われる
といった流れになります。※SNSの場合はSNSの投稿に広告が掲載されます
報酬発生の条件は案件によって異なり、無料会員登録や資料請求で目標達成とするものも多々あります。
なお、アフィリエイト広告は、単純にアフィリエイターだけが得をするものではありません。
広告主は広告をPRしてもらうため、商品・サービスの認知度や売上が向上しますし、ASPは仲介手数料が入り、ユーザーは良い商品・サービスを使えるので、全員が得をするやり方なのです。
「固定報酬型」とはどう違う?
アフィリエイト広告(成功報酬型)と「固定報酬型」の違いは、報酬の発生条件にあります。
目標達成によって報酬が発生するアフィリエイト広告とは違い、固定報酬型は事前に決められた報酬を支払います。
たとえば、SNSインフルエンサーに広告のPRを依頼する場合「単価(○○円)✕フォロワー数」で計算されることが多いです。
単価はフォロワー数が多いインフルエンサーほど高くなりますが、一般的には1円~6円あたりが相場でしょう。
予算管理のしやすさを重視したいなら、固定報酬型がおすすめです。
インフルエンサーがアフィリエイト広告に起用される理由とは?どんなメリットがある?

インフルエンサーがアフィリエイト広告に起用される理由は、拡散力やフォロワーからの信頼度の高さがあげられます。
具体的なメリットと一緒に見ていきましょう。
商品・サービスの認知度向上が期待できる
インフルエンサーにアフィリエイト広告を依頼すれば、商品・サービスの認知度向上が期待できます。
インフルエンサーはフォロワー数が多く、一度の投稿でたくさんの人に情報を届けられるからです。
たとえば、Twitterのフォロワー数が1万人を超えるインフルエンサーの場合、一度の投稿で数千人~数万人に投稿が表示されます。
インフルエンサーの投稿は、フォロワーからシェアされることも多いため、商品・サービスの認知度が向上しやすいです。
インフルエンサーの持つ好感度の高さを活用できる
インフルエンサーの好感度の高さを活用できる点もメリットです。
インフルエンサーは、日々の投稿やコミュニケーションによって、フォロワーから信頼されています。
「自分が信頼するインフルエンサーが紹介する商品・サービスなら買ってみよう」という心理になり、CV(コンバージョン)につながりやすいのが特徴です。
商品・サービスとの親和性が重要なため、化粧品なら美容系インフルエンサーというように、依頼するインフルエンサーを見極めましょう。
インフルエンサーの持つコンテンツ制作のスキルや独創的なアイデアを活かせる
インフルエンサー独自のスキルやアイデアを活かせる点もメリットです。
インフルエンサーは、SNSでフォロワーを増やすため、さまざまな施策を行っています。
単純なテキスト・画像であっても、どのような表現がユーザーに反応されやすいかを常に考えているのです。
そのため、アフィリエイト広告のPRを依頼する際、インフルエンサーからアドバイスをもらえば、SNSで反応を得られやすい広告配信が可能になるでしょう。
もしくは「このようなターゲットに届けたい」など、ビジョンを共有しておけば、こちらの考えをくみ取って柔軟に対応してもらえることもあります。
インフルエンサーをアフィリエイト広告に起用するデメリットはある?

インフルエンサーがアフィリエイト広告に起用された際のデメリットは、企業・インフルエンサーの信頼低下やコンプライアンス違反などがあります。
あらかじめデメリットを知っておくことで、リスク回避につながるため、この章で確認しましょう。
信頼を損ねる可能性がある
インフルエンサーがアフィリエイト広告を紹介する際、その商品やサービスが本当に良いものかどうか、その紹介がインフルエンサーの個人的な意見に本当に基づいているのかなどのような疑問がユーザーに生じる可能性があります。
トラブルを防ぐため、親和性の高いインフルエンサーに依頼したり、インフルエンサーに商品サンプルやサービスを使ってもらったりすることが必要です。
コンプライアンス違反となる可能性がある
インフルエンサーに依頼する場合、コンプライアンス違反にならないよう注意しましょう。
アフィリエイト広告には、広告主やインフルエンサーが遵守しなければならない法律や規制が存在し、たとえば、偽の口コミや虚偽の主張を行うことは、消費者保護法に違反することになります。
インフルエンサーがこれらの法律や規制を遵守しない場合、消費者からのクレームや法的な問題が発生する可能性があるのです。
案件を依頼する時点でインフルエンサーに注意点を伝え、コンプライアンスを遵守してもらいましょう。
効果が得られない可能性がある
インフルエンサーに依頼したからといって、必ずしも効果が出るわけではない点にも注意が必要です。
効果が出ない原因はさまざま考えられますが、いくか例をあげると、
・そもそも商品やサービスに魅力がない
・広告の内容に魅力がない
・他社との差別化ができていない
などがあります。
たとえば、同じような商品やサービスを扱う競合が同様のインフルエンサーを起用している場合、他社と差がつきづらく、効果が出ない可能性があるので注意しましょう。
インフルエンサーがアフィリエイト広告に起用された事例

この章では、インフルエンサーがアフィリエイト広告に起用された事例を3つ解説します。自社で運用する際の参考にしましょう。
フィリップス
フィリップスは、同社の電気シェーバーである「S7000シリーズ」をTwitterでPRしました。
アフィリエイト広告を依頼したのは「藤井おでこ」という漫画・アニメで活躍するフォロワー数12.7万人のインフルエンサーです。
原始時代を舞台にフィリップスS7000シリーズの性能を漫画でツイートし、4,239いいねを獲得しました。
おやつカンパニー
おやつカンパニーは「BODY STAR」をInstagramでPRしました。
アフィリエイト広告を依頼したのは「宮河マヤ」というフィットネスモデルとして活躍するフォロワー数34.1万人のインフルエンサーです。
投稿では商品の紹介を行ったと同時に、おやつカンパニーの行うキャンペーンの紹介も行い、7,147いいねを獲得しました。
日本HP
日本HPは「OMEN OBELISK 875ゲーミングPC」をYouTubeでPRしました。
アフィリエイト広告を依頼したのは「超猫拳」というゲーム周辺機器のレビュー紹介などで活躍するチャンネル登録者数17.8万人のインフルエンサーです。
実際にゲームで使用した映像を配信し、概要欄に商品リンクを載せています。
結果、動画は59,115回視聴されました。
どうやってインフルエンサーにアフィリエイト広告を依頼する?

インフルエンサーにアフィリエイト広告を依頼する方法はいくつかあります。この章では、4つの依頼方法を見ていきましょう。
インフルエンサーが所属する事務所に依頼する
インフルエンサーは、事務所に所属していることがあります。
所属の事務所がわかれば、事務所宛にアフィリエイト広告を依頼してみましょう。
たとえば、大人気ユーチューバーの「HIKAKIN」なら「UUUM」という事務所に所属しています。
インフルエンサーに直接依頼する
事務所に所属していないと思われる場合は、インフルエンサーに直接依頼しましょう。
ナノインフルエンサーやマイクロインフルエンサーなど、そこまでフォロワー数が多くない人は、事務所に所属していない可能性が高いため、DM等の手段で直接交渉しましょう。
ASPを活用して依頼する
ASPに広告を出稿するのも、おすすめの手段です。
ASPとはアプリケーション・サービス・プロバイダ(Application Service Provider)の略で、インターネット上でアプリケーションを提供するサービスの提供者のことで、ASPを活用することで、広告主はインフルエンサーを探しやすくなり、インフルエンサーは報酬を受け取ることができます。
インフルエンサーを指定できない点がデメリットではあるものの、インフルエンサーやブロガーなどのアフィリエイターが広告をPRしてくれるため、広範囲に販促をかけられます。
インフルエンサーマーケティング会社に依頼する
プロに一任したいと考えている人は、インフルエンサーマーケティング会社への依頼をおすすめします。
インフルエンサーマーティング会社は、インフルエンサーや所属事務所への依頼、スケジュール管理、広告戦略、データ分析などに対応してくれるため、効果的なアフィリエイト広告の運用が可能となります。
ASPを活用してインフルエンサーを起用する方法について解説

ASPを活用してインフルエンサーを起用するには、インフルエンサーアフィリエイトに特化したASPに登録しましょう。
インフルエンサーアフィリエイトに特化したASPを選べば、効率良くインフルエンサーと提携できます。
インフルエンサーに依頼するまでの手順は、以下の流れです。
- 広告主がASPに登録し、広告枠を作成
- インフルエンサーがASPに登録し、広告主の広告枠を確認
- インフルエンサーが自分のブログやSNSに広告枠を貼り、自分のフォロワーに紹介
- フォロワーが広告枠から商品を購入すると、インフルエンサーに報酬が支払われる
インフルエンサーマーケティングに最適なおすすめのASP

ASPはたくさんの種類があるため、インフルエンサーマーケティングにおすすめのASP3社を解説します。
自社に合ったASPがあるか見てみましょう。
OTONARI ASP
認定クリエイターになるには審査が必要なため、実績あるインフルエンサーに安心してPRを任せられるASPです。
YouTube・Instagram・Twitterでの広告出稿なら、OTONARI ASPがおすすめです。
また、担当社員による電話での無料販売サポートを行っている点も魅力です。
Follop
Follopはリーチ数・エンゲージメント数などの数値よりも、売上を重視したSNSマーケティングサービスを提供するASPです。
アフィリエイト広告だけでなく、ECサイトの構築やWebサイトの導線設計まで支援しています。
主にInstagram、TikTok、YouTubeでの広告出稿に対応しています。
THREE With
THREE Withは5万件以上のマッチング実績があるASPです。
インフルエンサーのアサインから、投稿内容の企画・分析までSNSのプロが一貫してサポートしています。
また、1万人以上のインフルエンサーが在籍しており、幅広い選択肢の中からインフルエンサーを選びたいと考えている広告主であれば、同サービスがおすすめです。
手軽にインフルエンサーへアフィリエイト広告を依頼できるおすすめのインフルエンサーマーケティング会社

ASPの他にも、インフルエンサーマーケティング会社にアフィリエイト広告を依頼するのもおすすめです。
インフルエンサーマーケティング会社は複数ありますが、アフィリエイト広告を依頼する場合におすすめの3社を解説します。
Find Model
Find Modelは、6,000人以上のキャストを抱え、10,000件以上の実績があるインフルエンサーマーケティング会社です。
SNSはTwitter・Instagram・YouTube・TikTokなど幅広く対応できます。
プロが企画から効果検証までサポートしてくれるほか、全ての案件に専任の担当者がついてくれるという点も特徴の一つです。
UUUM
UUUMは「HIKAKIN」や「はじめしゃちょー」が所属することで有名なインフルエンサー事務所ですが、インフルエンサーマーケティングも行っています。
その特徴として挙げられるのは、所属しているユーチューバーの人数が多い点です。
特に、YouTuberの在籍人数が圧倒的に多いため、YouTubeでのアフィリエイト広告運用なら、UUUMに相談するのが良いでしょう。
Maro
Maroは、インフルエンサーマーケティングを専門に行う会社で、クライアント企業に対し、広告戦略の立案から実施までトータルでサポートすることができます。
特に、Maroは独自のプラットフォームを保有しており、インフルエンサーのマッチングや広告配信の管理、報酬の支払いなどを一元管理することができます。
これにより、効率的かつスピーディーな広告配信が可能となっています。
【まとめ】インフルエンサーアフィリエイトについて

インフルエンサーにアフィリエイト広告を依頼するには、メリット・デメリットを理解したうえで、インフルエンサーマーケティング会社などに相談しましょう。
正しい広告運用を行えば、自社ブランドの認知度や商品・サービスの売上向上に寄与します。
本記事を参考にして、インフルエンサーを活用したアフィリエイト広告の運用を行ってみてはいかがでしょうか?
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