現在では多くの人が利用しているSNS。それに伴い、人気が高くなっているのがSNSマーケティングです。
しかし、実際にSNSマーケティングを始めてみても、思ったような効果が上がらないということは少なくありません。
では、SNSマーケティングで失敗する場合にはどのような問題点があるのでしょうか。今回はSNSマーケティングの問題点や、SNSマーケティング実施のコツなどについてご紹介します。

SNSマーケティングとは

SNSマーケティングとは、インスタグラムやTwitter、FacebookなどのSNSプラットフォームをマーケティングに活用する手法のことです。
SNSマーケティングは多くのユーザーが利用するとともに、誰でもフラットにコミュニケーションを取れる場所。
また、SNSプラットフォームによっては、利用者の名前や性別、年齢、居住地などを登録することもあり、それらのデータもユーザーの消費行動分析に活用されます。
そのほか、SNSで多くのフォロワーを持ったインフルエンサーを起用、商品のPRなどを行ってもらうインフルエンサーマーケティングもSNSマーケティングの手法のひとつです。
現在、多くの企業がSNSマーケティングを活用していますが、今後、その規模はさらに拡大していくものと予想されています。
SNSマーケティングの問題点

SNSマーケティングは効果の高い手法と言われています。しかし、実際にはなかなか成功を実感できないことがあるもの。では、SNSマーケティングの問題点とはどのようなものなのでしょうか。
担当者の負担が大きい
SNSマーケティングは、誰でも取り組みやすい手法です。従来のマーケティングでは、専門知識や予算などが必要だったのに対して、SNSマーケティングは素人でも始めやすいもの。
しかし、実際にやってみると分かるように、SNSマーケティングは手間も時間もかかります。
たとえば公式アカウントの運営では、定期的な投稿が必須となりますが、ユーザーにインパクトを与える投稿を続けていくのはかなり難しいもの。
また、画像や動画、テキストなどでユーザーを惹きつけるためには、センスや技術が必要となります。
さらにSNSにはインスタグラム、Twitter、Facebook、LINE、YouTubeなど様々な種類があり、特性もプラットフォームごとに異なります。
それらのすべてで公式のアカウントを運営するのは至難の業。
しかし、企業によっては専任の担当者がいないこともあり、担当者が本来の業務との兼業を強いられるというケースも少なくありません。
その結果、一人の担当者に負担がかかり、本来の業務に支障が生じ、SNSマーケティングの結果も出ないという、中途半端な結果に終わってしまいます。
効果が出るまで時間がかかる
SNSマーケティングは、始めればすぐに成果が出ると考えている方もいらっしゃいますが、それは大きな間違いです。
実際には、SNSマーケティングを始めてすぐに目に見える効果が出ることはほとんどありません。
SNSマーケティングの効果は、スタートしてからかなりの時間が経って現れるもの。そのため、せっかくマーケティングを始めても効果が出ないと考えてすぐに辞めてしまう人も少なくありません。
SNSマーケティングは長期間続けなければなかなか効果は見えてこないので、忍耐力が必要になります。
炎上のリスクがある
SNSマーケティングの大きなリスクが炎上です。
炎上とは、不用意な発言などが拡散されて大きな問題となってしまうこと。もし一度炎上してしまえば、企業や商品のイメージが低下してしまい、対処を誤ればその影響は長期間にわたって続きます。
また、問題となった投稿を削除したとしても、炎上を消し止めることはできません。
特にSNSでの発信に慣れていない場合や気を抜いたときなどに炎上は起こりがち。
そのため、炎上が起きないようなチェック体制を整えておくことはもちろん、もし炎上が起きたときにどのように対処するのかというマニュアルなどを整備しておくことも必要になります。
SNSマーケティングのコツ

様々な問題点のあるSNSマーケティング。では、より効果の高いSNSマーケティングを行うためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
事前にSNSマーケティング戦略を決める
SNSマーケティングは専門的な知識がなくても取り組めると考えている方も多いもの。
確かに、従来のマーケティングに比べて、簡単に出来る面もありますが、それでも事前の戦略は必要不可欠です。
SNSマーケティングの失敗で少なくないのが、目標や目的をはっきりせずに見切り発車でスタートしてしまうといったケースです。
SNSマーケティングで効果を出すためには、「なぜやるのか」「何を目標にするのか」といった最初の設定は極めて重要です。
仮に「売り上げをアップさせたい」といった目標を定めた場合には、どのような過程があれば目標を達成できるのか、そのためには何が必要になるのかといった条件付けも大切な要素となります。
また、これらの目標を設定すれば、ターゲット層やSNSマーケティングに利用するプラットフォーム選びも自ずと見えてくるもの。
まずは目標とそれまでの過程をはっきりさせましょう。
余裕のある運用を行う
SNSマーケティングは従来よりも低コストで行うことができるマーケティング手法ですが、実際に運用を行う人材が必要です。
また、先ほどご紹介したように、SNSマーケティングの担当者にはかなりの時間的・精神的負担が加わります。
SNSマーケティングを成功させたいなら、無理のない余裕を持った運用が必要です。もちろん企業によっては、人材に余裕がないこともありますが、それでも一人の担当者に丸投げすることは避けること。
担当者が一人という場合には、様々な無理が生じて、SNSマーケティングの成果が出ないだけでなく、トラブルの原因になってしまうことも考えられます。
また、マンパワーだけでなく予算の面でも余裕を持っておくことも必要。SNSマーケティングは確かに低コストでの運用が可能ですが、まったく無料というわけではありません。また、ゼロコストで運用しようとした場合、せっかくのチャンスを逃してしまうことがあります。
ビジネスの規模にもよりますが、あらゆる面で余裕を持って対処することが成功の秘訣です。
常に適切な選択を行う
SNSマーケティングには、公式アカウントの運営や広告の配信、キャンペーン、インフルエンサーマーケティングなど様々な手法があります。
また、SNSプラットフォームもインスタグラムやTwitter、Facebook、LINE、YouTube、TikTokなど様々なものがあり、それぞれ特徴が異なっています。
これらの手法とプラットフォームについては、常に適切な選択を行う必要があります。
もし、自社のサービスや商品と合わない手法とプラットフォームを選択している場合、どれだけ頑張っても成果が出ないということになりがち。
それだけでなく、ユーザーにネガティブな印象を与えてしまう可能性も。
SNSマーケティングを行うときには、まず自社のサービスと商品、メインターゲットとなるユーザー層の関係をしっかり見極め、どのような手法をどのプラットフォームで展開するのかという点を判断することが重要です。
また、どのような投稿を行うのかというコンテンツも、プラットフォームやターゲットに合わせる必要があります。

企業のSNSマーケティング成功例

ここからはSNSマーケティングの成功事例をご紹介します。
ダイソー
「ダイソー」は株式会社大創産業が運営する百円ショップです。
「ダイソー」はインスタグラムで公式アカウントを展開。取り扱いを行う様々な商品やキャンペーン情報などを発信しています。
百円ショップは商品数が多く、ユーザーに情報を伝えることが重要ですが、SNSアカウントを通じて認知度をアップさせている成功事例といえるでしょう。
東京ディズニーリゾート
東京ディズニーリゾートは、東京ディズニーランドや東京ディズニーシーなどの運営を行う企業。
インスタグラムを通じて施設内の写真やイベント情報を発信しています。さらにユーザーにハッシュタグ付きの投稿を促すことで、インスタグラム上で話題性を高めることに成功しています。
スターバックスジャパン
飲食業界では積極的に活用されているSNSマーケティングですが、中でもスターバックジャパンは310万人以上のフォロワーを誇っています。
インスタ映えする商品はもちろん、イベント、キャンペーン、オンラインストアへの誘導など、SNSマーケティングの可能性をフル活用している成功事例です。
まとめ

いかがでしたでしょうか。
SNSマーケティングは手軽に活用できる手法ですが、様々な問題が発生する可能性があります。
しかし、戦略や運用などを正しく行うことで成果を上げることができる手法。
もしSNSマーケティングで思うような成果が出ないという場合には、専門家にアドバイスを求めてみるという方法もあります。
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