
化粧品へのマーケティングは変化しつつある

化粧品を売るための宣伝として、皆様が思い浮かべることは何でしょうか。
テレビCMや雑誌への掲載などが目立ちますが、今の若い世代の女性たちは従来の媒体だけでは購入を決めない傾向になりつつあります。気になったらいつでも手元にあるスマホですぐに調べられる情報社会である現代では、テレビや雑誌から情報を得ようという意欲が少なくなっているからです。
時代が変わることで生活が変わり、人の考え方も変わってきます。企業はその変化に敏感に反応し、対応していかなければ生き残っていけません。競合他社が多いレッドオーシャンな業界である化粧品関連であるならば、なおさら変化を求められるでしょう。
化粧品を売るためには認知されることが重要
化粧品を販売するために多くの企業が重視している広告、宣伝。売り上げの20%を宣伝広告費に使っているという企業も珍しくないでしょう。
ここまで美容業界が宣伝に力を入れるのは、化粧品は類似商品が多数販売されており、よほど特徴のある商品でない限り他の商品に埋もれてしまうからです。消費者に認知されないということは、選択肢にも上げてもらえないので、いくら良い商品でも意味がなくなっています。
では、今の時代の消費者は、どのような媒体から化粧品を認知しているのでしょうか。
ネットの普及による口コミの重要度が上がった
昔から口コミは消費者の購買意欲を作用する大きなツールです。しかしネットが普及する以前、情報は友人との会話など限られた範囲にしか伝わらなかった為、通常の広告に比べ拡散力は高くはありませんでした。
しかしネットが普及し、多くの人がSNSを利用するような現代では話は変わってきます。誰でも簡単に世界中に情報が発信できるそんなツールを人類は手を入れたからです。今までは消費者が属する小さなコミュニティでしか伝わっていなかった口コミが、ネットを介して一瞬で世界中に広まっていきます。
実際に商品を使った消費者目線からの言葉は、多くの消費者の気になるところでしょう。事実、20代以下の若い女性の多くは化粧品を購入する際にSNSを参考にすると答えています。
なぜインスタが化粧品のマーケティングに最適なのか

現在多くのSNSが存在していますが、化粧品のマーケティングで使うならばInstagram、通称インスタが最適と言われています。TwitterやYouTubeなどの媒体も使われていますが、化粧品などの美容関連企業で成功している企業は、インスタを活用している場合が多いのです。
ではなぜインスタは化粧品のマーケティングに最適なのでしょうか。
視覚を中心としたコンテンツである
インスタは画像や動画など視覚に訴えかける投稿がメインになっているSNSです。写真写りがいいものに対して使う「インスタ映え」という言葉が流行語大賞に選ばれるほど、目から入る情報は重要視されるのです。
特に綺麗なものやかわいいものは人気が高く、インスタを見てみるといわゆる「キラキラ」した画像がたくさん並んでいます。化粧品の多くのパッケージも綺麗なものやかわいいものが多くなっているので、インスタ利用者がその写真を投稿しやすい状況ができていると言えるでしょう。
インスタの投稿画像を見ただけで、そのかわいさや美しさから化粧品の購入を決める「パケ買い」をする女性も増加しています。
ターゲット層が利用している可能性が高い
インスタ利用の男女比は4対6で、一番多いのが20代の女性というデータがあります。基本的なインスタの中心ユーザーは、10代から30代ぐらいの女性です。多くの化粧品のターゲット層も、こういった年齢と重なっているのではないでしょうか。
テレビなどの大きな広告媒体では、ターゲット層だけではない不特定多数の消費者に情報をばらまいている状態でした。しかしインスタならば、ターゲット層を照準としたマーケティングを行うことができるのです。
また、この年齢の女性の多くは流行に敏感です。今どきの彼女たちが流行を確認するには何を使うのかというと、インスタをはじめとしたSNSです。つまり、自社の商品を流行に乗せたいのであれば、SNSでの評判が低いと難しいともいえるでしょう。

化粧品業界はどのようにインスタを宣伝に使っているのか

インスタを利用したマーケティングが化粧品業界にとっては最適であるというとはご理解いただけたでしょうか。ここからは実際にインスタを使ったマーケティングはどのように行うべきなのかをご紹介しています。
インスタはただ広告写真を定期的に張り付けていっても、すぐに販促効果が出るほどインスタ利用者のお財布のひもは緩くはありません。インスタを使ったマーケティングに挑んで失敗してしまった企業の方の多くが、これに気づくのが遅くなってしまったようです。
では成功している企業はどのような利用方法で消費者の心をつかんでいるのでしょうか。
綺麗な写真と使用時の写真の2段構え
インスタの検索結果に表示される画像は1枚目の画像になるので、1枚目の画像は女性たちの興味を引くような可愛らしい写真を用意します。その後実際に使ったときのイメージがわきやすい画像を置くことで、女性たちの意識を「写真可愛いな」から「使ってみようかな」に変えることができるでしょう。
プチプラコスメで有名なCANMAKE TOKYOは、自社のターゲット層である10代20代の若い女性が多く利用しているインスタをうまく使ったことで有名な企業です。
インスタでは一つの投稿で複数枚の画像を張り付けることができます。CANMAKE TOKYOの投稿では、1枚目では乙女心をくすぐるような可愛らしい写真を投稿し、次の画像では実際に肌につけたらどのような発色になるかを説明するような写真を上げていることが多いのです。
インスタの検索結果に表示される画像は1枚目の画像になるので、1枚目の画像は女性たちの興味を引くような可愛らしい写真を用意します。その後、実際に使ったときのイメージがわきやすい画像を置くことで、女性たちの意識を「写真、可愛いな」から「使ってみようかな」に変えることができるでしょう。
影響力のある人物とコラボ
プチプラでありながら高品質なベースメイク商品で有名になった CandyDollもインスタの使い方が上手な企業の1つです。
インスタで商品を紹介する際に重要なのが、宣伝投稿の拡散力。いかに他の投稿に埋もれることなく、多くの人の目に留まることができるのかが必要となります。しかし自社の知名度がある程度ありませんと、インスタ映えする膨大な投稿達に勝つのは難しいのではないでしょうか。
自社に、インスタでの知名度が足りないのであれば、インスタで人気のある人の力を借りればいいのです。
CandyDollは、ファッションリーダーとして多くの若い女性から支持を受けている益若つばささんがプロデュースしているコスメブランドです。彼女が実際に使っていると知れば、多くの女性が興味を持ち、その情報をどんどん拡散していくでしょう。
インスタでの宣伝は影響力が必要

インスタは低コストで、多くの人に自社商品に興味を持ってもらえる可能性のあるマーケティング方法です。しかし成功させるためにはある程度のインスタ内での影響力が必要になります。
自社がインスタのアカウントを作る際、「自社のインスタはどれぐらいの影響を与えることができるのか」、をよく考える必要があるマーケティング方法です。目標とする宣伝効果を見込めるほどの影響力があるかどうかに不安がある方に、おすすめできる方法があります。
インフルエンサーと契約する
インフルエンサーとは、影響力のある人という意味の言葉で、この場合はインスタで影響力のある人のことを指します。インフルエンサーマーケティングは自社だけでは足らない影響力を、インフルエンサーの力で強化しようという方法です。
更に、インフルエンサーとの契約は、影響力以外のメリットもあります。インフルエンサーは企業と契約はしていますが、消費者の1人でもあるのです。その為、あるひとりの消費者への口コミとして、通常の広告投稿よりも購買意欲を刺激することができるでしょう。
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