スマホやパソコンの普及により、多くの企業がECサイトの運営を始めました。しかし、「売り上げが伸びない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ECサイトを成功させるためには、ただ運営するだけではなく、押させておくべきポイントがいくつかあります。
そこで、本記事ではECサイトで成功を収めている企業の事例、成功するためのポイントを紹介していきますので、ぜひご参考ください。
ECサイト制作における成功事例を業種ごとに解説・分析

ECサイトで成功した8つの事例を業種ごとに解説していきます。
すでに結果を出している企業の特徴を参考に、ECサイトを作成してみましょう。
アパレル・衣料品
ユニクロ
「ユニクロ」はカジュアルな衣料品で有名なファッションブランドです。
企画から販売まで全て自社で行っているため、高品質でありながら低価格のアイテムが提供でき、顧客から愛されています。
ECサイトには同社のブランド服を着用した写真や動画がレビューとともに掲載されており、ユーザーがそのサイズ感や着心地を参考にできるため、購入後の失敗を減らし満足度を高めることに成功しています。
また、メニューには性別、大人・子ども用でカテゴリーが分けられており、ユーザーが探している商品にたどり着きやすくなる工夫を行っています。
家電製品
ヨドバシカメラ
生活家電のほかにゲームや時計など様々な商品を販売している「ヨドバシカメラ」ですが、
同社のECサイトはカテゴリーが細かく分かれていて検索フォームもあるので、探している商品に早くたどり着けるのが特徴です。
また、商品の画面は、商品説明や在庫の有無、価格、レビューまでがひと目で分かるようになっているため、ユーザーが知りたい情報をすぐ手に入れられます。
トップページには、ユーザーが最近チェックした商品や関連商品が表示される仕組みになっているので、似た商品を比較検討でき、離脱率を下げられることが考えられます。
購入後も修理、保証、返品・交換のアフターサービスが充実しており、顧客の満足度アップに成功しています。
食料品
BASE FOOD
「BASE FOOD」は1食で1日に必要な栄養素の1/3を補える完全栄養食であり、低糖質・高タンパクのバランスのとれた主食が摂れると話題を集め、8000万袋以上を売り上げました。
同社のECサイトに設けられた商品ページでは、商品の特徴やアレンジした写真、どんな人におすすめかなどを詳細に説明しています。
それによりユーザーの不安を取り除くとともに購買意欲を高めています。
また継続コースを選んだ顧客に対しては、毎回10%割引の料金で商品を販売したり、ランクに応じて新商品の先行販売などの特典を付与したりといった手厚いサービスを行っています。
雑貨・家具
フランフラン
インテリアや雑貨の販売などを手がける「フランフラン」は、女性から絶大な人気を誇るインテリアショップです。
ECサイトには同社の商品を使って部屋をコーディネートした写真を載せています。
その写真をクリックすると商品の購入ページへ飛べるので、ユーザーが欲しいと思ったタイミングですぐ購入できる点が魅力です。
またスマホ向けのレスポンシブデザインも採用しており、画像を大きくしてタップしやすくしているので押し間違いが少なくユーザー思いのデザインになっています。
ホテル・旅館
富士屋ホテル
「富士屋ホテル」は1878年に箱根に誕生したクラシックホテルです。
同社のECサイトのトップページには、ご予約ボタンや客室・料理の写真まで掲載されており、ユーザーが知りたい情報を素早く得ることができます。
サイトの言語も6種類から選べて海外のユーザーも利用できるので、売上増加に期待がもてます。
同社のオンラインショップページでは食品を購入できるため、ホテルに宿泊しないユーザーにも顧客になってもらえる可能性が高いです。
飲食店
ドトールコーヒー
「ドトールコーヒー」はコーヒーやサンドイッチ、ケーキなどを提供しているコーヒーショップです。
全国に1000店舗以上を展開しており、多くの顧客を抱えています。
同社のECサイトの上部には、季節限定の商品写真を載せユーザーにアピールしています。
限定品に興味を持ったユーザーが、実際に店舗へ足を運ぶきっかけ作りに成功しました。
またオンラインショップページでは、商品カテゴリーだけでなく「すっきり」「コク」といったコーヒーの味わい別のカテゴリーもあり、より自分の好きな商品にたどり着きやすい工夫がなされています。
それにより商品のミスマッチを減らし顧客の満足度を高め、リピート率を向上させています。
美容室・マッサージ店
sand Scene(サンドシーン)
関東と関西に6店舗を展開する美容室「sand Scene」のECサイトの上部には、店舗ごとの予約ボタンが設けられており、ユーザーが行きたい店舗にすぐ予約できる工夫がなされています。
また、トップページにはスタッフの紹介写真や美容室についての情報が載っているため、事前にスタッフの顔や美容室の雰囲気が分かり、ユーザーは安心して美容室を利用できます。
同社のオンラインショップでは、髪悩み別のヘアオイルやドライヤーなど多くのヘアケア商品を販売しており、美容室を利用しない人にも顧客になってもらい売り上げを伸ばしている点が非常に参考になる事例です。
学習塾
明光義塾
「明光義塾」は小学生~高校生向けの個別指導塾ですが、同社のECサイトを開くと上部に電話番号と受付時間、無料体験への申込ボタンなどが掲載されています。
お問い合わせ内容がサイト上部に集まっていることにより、ユーザーがすぐに疑問を解決できる点が特徴です。
また、合格者による体験談も掲載されており、入会を迷うユーザーに安心感や信頼感を与えて新規顧客獲得に成功しています。
入会を決めた後も、入会するまでの手順を簡潔にまとめたページを設け、ユーザーの不安を取り除きサポートしています。
ECサイト制作で成功するために必要なポイントとは?

ECサイトの運営で成功するための具体的なポイントを解説していきます。
ユーザー目線での設計
ECサイトはユーザーが商品を探し購入するためのサイトであるため、ユーザー目線での設計が重要です。
そのためには、ユーザーが使いやすいかどうかに着目して作成する必要があります。
具体的にはユーザーが自分の求めている商品に早く辿り着けるようにするために、カテゴリーで商品を絞り込めるようにしたり、検索フォームを設けたりといった工夫です。
また、商品購入ページに、商品を実際に使用しているところの写真や利用者のレビュー、よくある質問などユーザーが必要とする情報を掲載しておくのも大切。安心感を与えられるので購入してもらえる可能性が高まります。
他にも閲覧履歴や関連商品の表示や、キャンペーン情報の掲載など、先回りしてユーザーの購買意欲に訴えると満足度アップにつながります。
顧客の満足度が上がれば自社の評価も高くなり、新規顧客の獲得にもリピーターの増加にも良い影響を与えられるでしょう。
セキュリティ対策
ECサイトでは個人情報やクレジットカード情報など、重要な情報が扱われるためセキュリティ対策が欠かせません。
セキュリティ対策をしていないと、不正アクセスや情報漏洩などを引き起こし顧客からの信頼を失う可能性もあるのです。
なので安全性を高めるために、サイトをSSL化しておきましょう。
SSL化とは顧客情報を暗号化した通信のことで、サイトが安全であるという証明になるものです。
SSL化を行っていないとサイトURLに「保護されていません」と表示されることもあり、ユーザーから不信感を抱かれる原因になりますし、SEOにも悪影響を与えてしまいます。
セキュリティを強化するためには、他にも決済代行サービスの導入をしておくと安心です。
決済代行サービスを利用すると、顧客の決済情報を暗号化して代行業者へ送信できるため、自社のネットワークに保存する必要がなくなります。
つまり、自社における情報漏洩の心配がなくなるというわけです。
代表的な決済代行サービスにはPayPayやPaidy、楽天ペイなどが挙げられます。
SSL化と決済代行サービス以外にも、ECサイトの管理画面にアクセス権限を設定したり、セキュリティポリシーを従業員に共有するなどしておくとより安心です。
安全性を確保し顧客の信頼度を高めるためにも、サイトのセキュリティ対策をしっかり行っておきましょう。
検索エンジン最適化(SEO)対策
ECサイトを作ったら、それが検索エンジンで上位表示されるようにSEO対策を行うことが重要です。
そのためにユーザーが検索しやすいキーワードの選定を行い、ユーザーにとって有益なサイトを作成していきます。
ページタイトルを決める際には、選定したキーワードを使い、ページ内容と合っているかなど確認しながら進めましょう。
タイトルはユーザーや検索エンジンにページ内容を伝える役割があり、クリック率にも大きく関わってくるので非常に重要です。
それから、メタデータの設定もしておきましょう。
メタデータは検索エンジンにサイトの情報を伝えるためのコードで、正しく設定できれば正しい内容を検索エンジンに伝えられてSEO効果を高められます。
検索エンジンに評価されれば上位表示されるようになり、クリック率の上昇も期待できるのです。
また、ECサイト内のリンク構造を最適化することも大切です。
なぜなら、リンク構造が整うと、ユーザーが快適にサイトを利用できたり、検索エンジンがページを正しく評価してくれたりといったメリットがあるからです。
例えば、サイト内で関連性の高いページ同士にリンクを設置する、2クリック以内にユーザーが目的のページにたどり着けるよう分かりやすい構造にするなどしておきましょう。
このようにユーザーのニーズを満たし、検索エンジンに評価されるサイトを作ることで上位表示でき、集客へとつながっていきます。
レスポンシブデザイン
スマートフォンやタブレット端末の利用が一般的になった現在、ECサイトでもレスポンシブデザインを採用する必要があります。
パソコン用のページしかないと、ボタンが押しにくかったり表示が崩れてしまったりと、ユーザーに不快感を与え離脱させる原因にもなり得るのです。
スマートフォンやタブレットを使うユーザーにも快適に利用してもらえるサイトづくりを目指しましょう。
具体的には、ボタンやリンクの大きさを調整し押し間違いを防いだり、画像を縦並びにして横スクロールしなくても見られるようにしたりします。
パソコンでサイトを作成している場合も発信する前に、他のデバイスで見たデザインを確認し、見やすく操作しやすいサイトになっているか確認することが大切です。
顧客とのコミュニケーション
ECサイトを運営する企業は、顧客とのコミュニケーションを大切にすることが重要です。
例えば、顧客からのお問い合わせやクレームに迅速かつ丁寧に対応すると、満足度・信頼度が高まります。
するとレビュー投稿をしてくれる顧客も増え自社の評価が上がるので、新規顧客獲得にもつながるのです。
さらに、返品や保証・修理などのアフターサービスを充実させることで、顧客に安心感を抱いてもらいやすくなります。
アフターサービスは後回しにされやすいですが、安定して売り上げを伸ばしていくためには非常に重要です。
また、顧客にクーポンを配信するなど、次回購入を促す行動も安定した運営をしていくためには効果的といえます。
このように、顧客とのコミュニケーションを大切にすることで顧客満足度や信頼度を高め、リピーターを増やしていけるのです。
【まとめ】ECサイト 事例について

ECサイトで成功を収めている企業の事例、成功するためのポイントを紹介しました。
ECサイト作成で重要なのは、ユーザーにとって使いやすく安全性が高いサイトにすることです。ユーザーの利益になるサイトは同時にSEO対策にもなり、検索上位表示につながります。
顧客の満足度を上げるECサイトを運営し、リピーター率の高い企業を目指していきましょう。
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