【2023年】インフルエンサーマーケティング徹底解説!費用・おすすめの会社・成功事例等についても説明

「インフルエンサーマーケティング」とは?

インフルエンサーマーケティングとは、インフルエンサーの影響力を活用したマーケティングのひとつです。インフルエンサーとは、影響力を持つ人物のことで、おもにSNS上 (Instagram、YouTube、Twitter、TikTok、Facebookなど)が活動の場です。

企業ではなくインフルエンサーに自社の製品やサービスを宣伝・広告をしてもらい、口コミなどを通じて消費者の購買意欲を向上させる手法として注目されています。

インフルエンサーはSNSのフォロワー数が多く、そこで何らかの情報を発信します。そのインフルエンサーの発信内容を受けて行動する一定のファン・支持者がついているので、企業はインフルエンサーの知名度をうまく活用して製品やサービスの売り上げ向上を目指しています。

インフルエンサーマーケティングのメリット

インフルエンサーマーケティングにはどのようなメリットがあるのでしょうか。以下で3つ紹介します。

ターゲット選定がしやすい

1つめは「ターゲット選定がしやすい」ことです。

インフルエンサーは一定のジャンルに特化して発信していて、そのジャンルに対して興味関心があるフォロワーをたくさん抱えています。ということは、起用するインフルエンサーによってターゲット層を絞りやすく、自社の製品やサービスをインフルエンサーを通じて効果的にリーチできることになります。

口コミ拡散につながりやすい

2つめは「口コミ拡散につながりやすい」ことです。

インフルエンサーの発信は影響力があり、その発信を見たフォロワーに行動力を与える傾向があります。また、インフルエンサーが発信する内容はそのフォロワーにとって共感するものが多いので、リアルで質の良い口コミが拡散されやすい状態を生み出します。

そして、その口コミは連鎖していくのが特徴です。インフルエンサーの発信を見たAさんがその製品を利用して、その製品の体験談を自分のSNSに投稿し、それを見たBさんが……といったように波及していきます。いわゆる「バズる」という状態になり、口コミで製品・サービスが広がりやすいのです。

情報発信した内容の信用度が高い

3つめは「情報発信した内容の信用度が高い」ことです。

最近の消費者は目が肥えてきて、CMや広告を信用しない人も増えてきています。ただし、自分がフォローしているインフルエンサーの発信であれば、その情報を信用して取り入れる可能性が高いでしょう。

また、インフルエンサーは製品やサービスの良し悪しを同じ消費者目線で丁寧に発信してくれるので、説得力が高いのも特徴です。同じ情報発信でも企業がするよりインフルエンサーがすることで、消費者に届きやすいという点でインフルエンサーを活用するメリットがあります。

インフルエンサーマーケティングのデメリット

インフルエンサーマーケティングにはメリットだけでなくデメリットも存在します。どのようなデメリットがあるのか、以下で2つ紹介します。

発信内容のコントロールが難しい

1つめは「発信内容のコントロールが難しい」ことです。インフルエンサーマーケティングは、そのインフルエンサーが自分の言葉で発信して、その言葉に影響を受けたフォロワーが行動を起こすものです。

すなわち、インフルエンサーの発信内容次第でその製品やサービスのイメージが決まってしまうといっても過言ではありません。どのような発信をするかは基本的にはそのインフルエンサー次第になりますが、事前に打ち合わせをしっかりとして企業側の意図を伝えておくなどの対策をしておきましょう。

ステマによる炎上リスクがある

2つめは「ステマによる炎上リスクがある」ことです。ステマとは「ステルスマーケティング」の略で、企業から報酬をもらって製品やサービスの広告宣伝依頼をされているにもかかわらず、消費者に気づかれないようにあたかも自然に製品を見つけたように広告宣伝するマーケティング活動のことです。ステマが発覚することで、その企業やブランドの社会的信用が著しく下がる可能性があります。

そして、そのインフルエンサーにも悪影響をもたらす可能性もあるので、ステマだと誤解されないようにする必要があります。炎上する可能性が高いので、インフルエンサーマーケティングを実施するときは細心の注意が必要です。

インフルエンサーマーケティングの料金相場

インフルエンサーマーケティングの料金は、依頼するインフルエンサーによって大きく変わります。
なぜなら、インフルエンサーの報酬には「フォロワー単価」という考え方があるからです。
一般的にインフルエンサーへPRを依頼した場合、報酬は「フォロワー数✕フォロワー単価」で計算します。フォロワー単価は、インフルエンサーの拡散力によって変動しますが、平均で2円~4円くらいが相場です。

インフルエンサーの種類フォロワー数フォロワー単価
メガインフルエンサー100万人以上4円~6円
ミドルインフルエンサー10万人~100万人3円~5円
マイクロインフルエンサー1万人~10万人2円~3円
ナノインフルエンサー1000人~1万人1円~2円

たとえば、フォロワー数10万人のインフルエンサー5人にフォロワー単価2円で依頼した場合、以下のように計算します。

「フォロワー数10万人✕依頼したインフルエンサー5人✕フォロワー単価2円=100万円」

さらに、インフルエンサーへPRを依頼する場合、以下の費用が発生することがあります。

  • ディレクション費用
  • プラットフォーム費用
  • 自社商品の配送料
  • 交通費や宿泊費

ディレクション費用は、インフルエンサーとのやり取りや施策をインフルエンサーマーケティング専門会社や代理店に依頼する場合に発生します。

プラットフォーム費用は、インフルエンサーと広告依頼者をつなぐマッチングシステムを使った場合に発生します。平均費用はインフルエンサー報酬の10%~30%ほどです。

自社商品の配送料は、インフルエンサーへPR商品を依頼する場合に発生します。自社商品のPRを依頼する場合、インフルエンサーへ商品を無料提供するのが一般的だからです。

交通費や宿泊費は、インフルエンサーを呼んでイベントを行う際などに発生します。

このようにインフルエンサーマーケティングの料金は「誰に」「なにを」依頼するかで大きく変わります。また、インフルエンサーマーケティングの料金は、各SNS媒体によっても異なるため、ここからは各SNS媒体の料金相場や特徴を見ていきましょう。

Instagram

InstagramのインフルエンサーへPRを依頼した場合、フォロワー平均単価は3円~4円です。Instagramでは、写真や動画での投稿がメインとなるため、撮影の工数によって若干料金は高めに設定されています。フォロワー10万人のインフルエンサー5人に依頼した場合の費用は、平均150万円~200万円です。

 Youtube

YoutubeのインフルエンサーへPRを依頼した場合、フォロワー平均単価は4円~5円です。Youtubeでは、動画の撮影・編集があること、撮影時間がほかのSNSより長くなりやすいことから、フォロワー単価が高くなります。フォロワー10万人のインフルエンサー5人に依頼した場合の費用は、平均200万円~250万円です。

 Tiktok

TikTokのインフルエンサーへPRを依頼した場合、フォロワー平均単価は2円~3円です。Youtubeと同じく動画でのPRですが、ショートムービーがメインのため、Youtubeよりもフォロワー単価は安くなります。フォロワー10万人のインフルエンサー5人に依頼した場合の費用は、平均100万円~150万円です。

 Twitter

TwitterのインフルエンサーへPRを依頼した場合、フォロワー平均単価は2円~4円です。Twitterでは、140文字以内のテキストでの投稿のため、そこまで手間がかからず、場合によってはフォロワー単価1円で依頼できる可能性もあります。フォロワー10万人のインフルエンサー5人に依頼した場合の費用は、平均100万円~200万円です。

媒体別インフルエンサーマーケティングの成功事例

実際にインフルエンサーを使ったマーケティングで成功している事例は媒体を問わず多く存在します。ここでは、Instagram・YouTube・TikTokそれぞれの成功事例をご紹介します。

Instagramのインフルエンサーマーケティング事例

株式会社おやつカンパニーは、大豆スナック「BODY STAR」のプロモーションでInstagramを利用しました。

「美味しく手軽にカラダづくり」というキャッチコピーのもと、糖質制限をしている人や運動やダイエットで健康に気を使っている人に向けた商品だった為、筋トレやヨガ、ダイエットの投稿を行うインフルエンサーを起用しました。

このようなジャンルのインフルエンサーをフォローしている人はBODY STARのような機能性食品に対しても関心があるだろうという事が狙いでした。

さらに、同社は「60秒サーキットリレー」キャンペーンを開催し、自宅で出来るトレーニング動画を拡散させることで、動画内で紹介されている商品の認知度を大きく伸ばしていくことに成功しています。

YouTubeのインフルエンサーマーケティング事例

UNIQLOは、ユーチューバーのなぐもふうかさんを起用することで売上アップに成功しています。

なぐもさんは、アパレルや美容系の動画を投稿しており、20~30代の女性という最もファッションへの関心がある層を顧客にしています。

そのため、UNIQLOの商品をメインにコーディネートを紹介することでユーザーに購買意欲を植え付け、動画の概要欄に紹介したアイテムの詳細やUNIQLO公式サイトへのリンクを掲載しました。

購買意欲が湧いたらすぐにショップへアクセスさせるという導線を考えたマーケティングを行ったため、YouTubeからの購入数はかなりの数字を叩き出しました。

TikTokのインフルエンサーマーケティング事例

TikTokを利用したマーケティングに成功したのは、ヘアケアブランドplus eauです。

この商品の売りは「外出先でサッとヘアスタイルを整えられる」というものでした。

ティックトッカーの「平成フラミンゴ」の1人、NICOさんとのタイアップでしたが、普段投稿している日常あるあるネタやコント動画にうまくこのアイテムを忍び込ませました。

面白い動画の中で商品の特徴や購入できる場所などをさり気なく紹介するなど、広告感を感じさせないような動画作りが意識されています。

そのため、ユーザーは普段の動画と同じように面白おかしく見ることが出来るため、自然に製品にも興味が出てきてホームページにアクセスしてくれるという導線を作っていました。

TikTokはおすすめ欄から動画が拡散されやすい性質がある為、結果的に多くの人に製品を認知してもらうためのマーケティングとしては大成功でした。

Twitterでは多数のインフルエンサーマーケティング事例があります。

Twitterはリツイート機能により、たくさんの人に拡散されやすいプラットフォームのため、インフルエンサーマーケティングを狙う企業が多いからです。

Twitterのインフルエンサーマーケティングで成功した事例がこちら。

会社名施策効果
サイバーエージェントYoutubeチャンネル登録者170万人のインフルエンサーがマッチングアプリをPRしました。2,615件の「いいね」を獲得。
LINE MusicYoutubeチャンネル登録者1,040万人のインフルエンサーをクイズキャンペーンに起用しました。3,383件の「いいね」を獲得。
P&Gジャパン100万人フォロワーの芸能人「つぶやきシロー」が引用リツイートにてPRしました。5,857件の「いいね」を獲得。
ローソン244万人フォロワーの料理研究家インフルエンサーがローソンで取り扱っている商品を使ったレシピをツイートしました。47,807件の「いいね」を獲得。
任天堂10万人フォロワーの工作漫画家インフルエンサーがゲームの内容を紙工作にしてツイートしました。7,756件の「いいね」を獲得。
花王22万人フォロワーの漫画家インフルエンサーが商品に関する漫画を描いてツイートしました。12,265件の「いいね」を獲得。
PrincessCheeseFactory168万人フォロワーのグルメ系インフルエンサーが引用リツイートにてPRしました。11,343件の「いいね」を獲得。

「フォロワー数」と「いいね数」は、必ずしも比例しないことがわかります。

ツイートの反応率を高めるには、自社商品と親和性の高いインフルエンサーを起用することがコツです。

Twitterは拡散力が高いため、インフルエンサーマーケティングに向いているSNSといえます。

Facebookのインフルエンサーマーケティング事例

日本ではFacebookのインフルエンサー事例があまりありません。なぜなら、日本は海外に比べてFacebookのインフルエンサーが少ないからです。

インフルエンサーを起用した成功事例ではありませんが、フォロワー数の多い企業をまとめたので、アカウント運用の特徴などを見てみましょう。

会社名フォロワー数特徴
楽天グループ7,042,733人(楽天市場)1週間に2回~3回のペースで投稿しています。内容はキャンペーン告知がメインです。
ANA(全日本空輸)1,828,264人1日に複数回の投稿があります。キャンペーンの告知をしたり、ANA社員が名所をまわって画像つきで紹介したりしています。
ソフトバンク1,369,856人毎日投稿しています。商品を画像つきで紹介したり、商品とは無関係と思われる雑学を解説したりしています。
ユニクロ1,142,091人1日に複数回の投稿があります。内容はチラシ画像、新作商品の紹介画像、新作CMの紹介動画などです。
大塚製薬180,000人以上(ポカリスエット)2日~3日に1回ポカリスエットの画像つきで投稿しています。

どの企業にも共通しているのは、画像や動画で視覚に訴えることでした。

自社商品をPRするときには、目立つところに「~限定」などと書き、ユーザーの興味をひく工夫も見られます。

また、ANA(全日本空輸)やソフトバンクの投稿は特徴的で、自社の商品・サービスとは直接関係のないものがありました。

ユーザーを飽きさせない投稿もアカウント運用のコツといえます。

ただ、インフルエンサーマーケティングが目的であれば、国内インフルエンサーが少ないFacebookではなく、別のSNS媒体を使ったほうが効果的です。

商材ジャンル別インフルエンサーマーケティングの成功事例

インフルエンサーマーケティングを実際に導入している企業は、いくつもあります。ここでは美容やグルメ・観光など商材別にインフルエンサーマーケティングの成功事例を、8例ご紹介しましょう。

コスメ・美容のインフルエンサーマーケティング事例

コスメ系の成功事例で有名なのは「INTEGRATE」のケースで、大手メーカーの資生堂が手掛けるブランドのひとつです。INTEGRATEでは「こばしり。」さんという有名YouTuberとコラボした、インフルエンサーマーケティングを手がけました。

こばしり。さんは70万人を超えるチャンネル登録者数を誇ります。製品の特徴や長所を紹介しつつ実際にメイクをする動画をアップしました。「ワンコインで購入できる」「コンパクトかつ外出先でも持ち運びやすい」といった訴求力のある動画で、視聴者の購入意欲を高めたのです。

カネボウの人気ブランドのKATEは「#ゼロダンス」というハッシュタグチャレンジを展開しました。ゼロダンスはひかりんちょさんという、人気TikTokerが歌とダンスを考案しました。セールスポイントのカバー力をアピールするようなダンスに仕上がっています。6万以上のいいねが付けられ、バズり成功をおさめました。

ファッション・アパレルのインフルエンサーマーケティング事例

ファストファッションの世界で確固たる地域を築いたユニクロは、Twitterを駆使したマーケティングを手掛けたのが特徴です。

雨のパレードというバンドのドラマーである大澤実音穂さんとのコラボを展開しました。ドラマーだけでなくインフルエンサーとしても有名で、2023年1月時点にて17万人以上のフォロワーを獲得しています。彼女のアカウントでユニクロのファッションスナップを投稿しました。

fifthというファッション系のECサイトでは、インフルエンサーももちさんとのコラボを展開しています。彼女は元アパレル店員で、ファッション関係の動画をYouTubeに投稿しています。fifthの人気アイテムの中から、彼女がお気に入りの商品を紹介する内容の動画です。さらにこの動画を見た人のためにクーポンを発行しました。興味喚起だけでなく購買意欲の増進につなげようとしています。

グルメ・飲食のインフルエンサーマーケティング事例

おやつカンパニーでは「BODY STAR」という、高たんぱく大豆スナックのプロモーションでインフルエンサーを活用し、認知獲得に成功しました。宮河マヤさんというトレーニングやダイエットに関するインスタグラマーを起用しました。「60秒サーキットリレー」キャンペーンを開催し、自宅でできるトレーニングをインスタグラム上で彼女に投稿してもらったのです。インフルエンサーを起点にして、商品認知に成功しました。

かどや精油ではごま油濃い口と純白ごま油の、2種類の商品の違いについて「1人前食堂」さんという人気YouTuberに紹介してもらう、マーケティングを行いました。レシピ本も出版するほどの人気YouTuberです。ふたつの商品を使い分けたレシピ動画をアップしした。実に20万回以上の再生を記録し、商品の違いについて視聴者に深く浸透したのです。

旅行・観光のインフルエンサーマーケティング事例

日本各地にリゾート施設を運営している星野リゾートでは、インスタグラムを使ったインフルエンサーマーケティングを手掛けました。宮城舞さんというインスタグラマーを起用したマーケティングです。彼女はモデルとして活躍する以外にも子どものいるママさんで、家族との日常生活の光景をインスタに投稿し人気を集めています。2023年1月時点で42万人を超えるフォロワーを獲得しています。星野リゾートの手掛ける「リゾナーレマム」に宮城さんに訪れてもらい、楽しんでいる光景を投稿してもらいました。40枚もの写真が投稿されていて、ホテルの魅力がわかりやすく紹介されています。

東京都と東京観光財団は2021年に開催された東京オリンピックの機運を盛り上げるために、インフルエンサーを起用しました。福田洋昭さんという写真家兼インフルエンサーを起用し、東京の魅力をPRしました。2023年1月時点で52万人を超えるフォロワーを擁し世界中で閲覧されています。下町の飲み屋街など普通あまり脚光の当たらない景色を撮影し、インスタグラムに投稿しPRしました。今まで気づかれなかった東京の魅力を世界中にPRすることに成功した事例です。

インフルエンサーのキャスティング方法は?

インフルエンサーキャスティングとは、依頼主にインフルエンサーを紹介してくれるサービスです。依頼主のブランドや施策目的に合わせて相性の良い最適なインフルエンサーをキャスティングすることがインフルエンサーキャスティングを上手におこなうためのポイントになります。

ただし、たくさんいるインフルエンサーのなかから依頼主が求める要素と合致するインフルエンサーをキャスティングするには専門的な知識や経験が必要であり、そして手間がかかります。

ノウハウがない企業だと失敗のリスクが高まるので、自社でインフルエンサーを起用するノウハウが蓄積されていない場合はインフルエンサーキャスティングを利用するとその課題をクリアできる可能性が高まります。

では、以下でインフルエンサーキャスティングの方法について紹介します。

インハウス

インハウスとはビジネス用語のひとつで「自社の」という意味です。そして、自社の商品やサービスを外注するのではなく自社で運用していくことを「インハウス化」といいます。インハウスの対義語は「アウトソース」で、よく「アウトソーシングする」などといった使われかたをします。これは、自社内で業務を完成させるのが難しいので外注することです。2023年現在、アウトソーシング事業をおこなう企業は多く、自社で業務を完成させるのが難しいものは外部に委託することが一般的になっています。

インハウスのメリット

インフルエンサーキャスティングのインハウス化をしようと考えているのであれば、まずはメリットを知っておく必要があります。以下で、インハウスのメリットについて紹介します。

コスト削減ができる

インハウス化するメリットのひとつが、コスト削減できることです。アウトソーシングするとWeb広告制作や運用のため代理店に支払う費用がかかります。ただし、インハウス化すればこれらの費用を削減できます。また、コスト削減で捻出した費用は人材育成や人員確保のための費用に回せるので、そのぶんだけ自社社員の教育やマーケティング能力向上にコストをかけられるでしょう。

インハウス化のノウハウが蓄積される

自社業務をインハウス化することで、Web広告制作や運用を自社社員が担当することになります。なので、時間はかかるにしても社内にノウハウが蓄積されていきます。これは長期展望として企業経営には大きなメリットといってよいでしょう。また、自社社員が運用などを担当するので、細かな修正や指示がしやすくなるメリットもあります。

スピーディな対応を可能にする

外注すると、どうしてもコミュニケーションのための時間がかかってしまいます。代理店は一人でクライアントを複数社抱えている場合が多いため、反応や返答を待つことが多くなり、スピード感持って施策を進めにくくなるのです。また、内容をはじめから説明しなければいけないので、伝達不足の懸念もあります。ただし、インハウス化すれば社内状況を把握した社員が起用されるので、社内コミュニケーションのみで完結しやすくなります。その結果、スピーディーに対応できて、自社商品やサービスをより詳細に紹介できるでしょう。

自社データと連携が取りやすい

インハウス化することで、顧客情報やサービスの詳細な内容など社外に展開できない自社データとの連携が可能になります。確かに、外注することによって自社内で完結が難しい業務をこなせたりもしますが、社外に公開できない情報をインフルエンサーマーケティングに活かせれば、より効果的で深い視点から施策を実行できるようになるでしょう。

インハウスのデメリット

インハウスのメリットを紹介してきましたが、デメリットがないわけではありません。円滑に業務を進めていくためには、デメリットを事前に把握することが大切です。以下では、インハウスのデメリットについて紹介します。

人材確保のためのコストがかかる

Web広告制作や運用をインハウス化していくためには人材育成が不可欠といってよいでしょう。もし、社内に専門性が高い知識を有する人が少ないと、その社員に頼りきりになってしまいます。その人が抜けてしまったら業務が回らなくなってしまう可能性もあるので、後進を育てていかないと長時間労働やサービス残業の温床となりかねません。短期的に考えると人材育成コストがかかることはデメリットですが、長期的に捉えれば会社にとって財産になります。コストがかかるのを承知で、いかにして人材育成をしていくのかが非常に重要です。

最新情報を把握しづらくなる

外注するメリットのひとつが、媒体の最新アップデート情報を入手できたり成功事例を共有し施策に生かせることです。インハウス化することは、このようなメリットを享受できなくなり、日々の業務に追われて最新情報を把握できなくなるリスクがあります。しかも、競合他社におくれをとり競争に勝ち残れなくなることもあるでしょう。このようにならないために、自社社員が最新情報を入手できるような方法を確立したり、環境を整えておくことが必要になってきます。

 プラットフォーム・ツール

まずプラットフォーム型は、依頼主とインフルエンサーの間にwebサイトなどのプラットフォームが存在し、それを介して依頼主とインフルエンサーがやりとりするものです。インフルエンサーを活用しようとすると交渉や調整をするのにどうしても時間がかかってしまいます。それを解決するためにあるのがプラットフォームです。膨大なインフルエンサーのなかから適材適所の人材を選定する、依頼主とインフルエンサーのためのマッチングサービスといってよいでしょう。

そしてツール型は、マーケティングやキャスティングそのものというより、それらを補佐するツールの提供をするものです。グラフなどを用いてエンゲージメントなどの数値を表示し、インフルエンサーの影響力を定量的に分析できます。この分析結果をもとにして、自社でどのようなインフルエンサーをキャスティングするかを思い通りに決められるのがメリットです。

代理店にまるっと依頼

代理店に依頼する方法は「コンサルティング型」ともいい、専門のコンサルタントがキャスティングをするものです。プロ視点で依頼主が求めるキャスティングをしてくれるので、インフルエンサーマーケティングのノウハウがないが試してみたい場合や、過去に実施したが効果を実感できなかった場合などにおすすめです。また、スケジュール管理や炎上対策、演出方法なども柔軟に対応してもらえるので、依頼主は本来の業務に専念できます。

ただし、キャスティングする側の会社任せになってしまうと、インフルエンサーとの関係がうまく構築できなくなるリスクがあります。そうなってしまうと自社の商品やサービスのコンセプトなどを伝えきれない可能性があるので、しっかりと連携をとりすり合わせをしておくことが必要です。また、コストが高くなり安いので、予算内でキャスティングができるか確認することが大事になってきます。

インフルエンサーマーケティング会社の種類は?

インフルエンサーマーケティング会社には、プラットフォーム型の代理店と、コンサルティング型の代理店の2種類があります。以下で紹介します。

プラットフォーム型

プラットフォーム型は、依頼主とインフルエンサーの間にwebサイトなどのプラットフォームが存在するものです。

プラットフォームに登録されているインフルエンサーのなかから適切な人を選びます。キャスティングから運用まで自社が担当するので、社員にインフルエンサーマーケティングのノウハウをある程度持っている人がいないと難しいでしょう。

ただし、ノウハウがある社員がいる場合には利用しやすく、コンサルティング型に比べてコストを抑えられる点がメリットといえます。

コンサルティング型(代理店)

コンサルティング型は、専門のコンサルタントがキャスティングから運用まですべておこなうものです。専門的知識と豊富な経験を持つコンサルタントが一連の流れを担当するので、インフルエンサーマーケティングのノウハウがない会社であっても導入しやすくなっています。

ただし、一連の流れを代行してもらうため、プラットフォーム型に比べるとコストがかかってしまうのがネックです。予算をかけられて、インフルエンサーマーケティングに関するノウハウがあまりない企業におすすめできます。

インフルエンサーマーケティング会社の選び方

インフルエンサーマーケティング専門の会社に依頼する場合には、どのような企業を選んだらいいのでしょうか。以下でインフルエンサーマーケティング会社の選び方を紹介します。

詳細なフォロワー分析ができるかどうか

インフルエンサーの影響力は「フォロワー数」だけで測れません。そのインフルエンサーが抱えているフォロワーが広告をするにあたって効果的なフォロワーなのかどうかを分析する必要があります。分析するにあたって、以下の内容に注意する必要があります。

エンゲージメント

エンゲージメントは「数」と「率」で示されることが多くなっています。

エンゲージメント数とは、インフルエンサーのフォロワーのなかでも、そのインフルエンサーに興味がある人数のことです。これは一般的に「いいね数+コメント数」で測られます。

そして、エンゲージメント率とは、リーチできた人数に対して、どれだけエンゲージメントしたかを表す数値です。これは一般的に「エンゲージメント数÷フォロワーの人数」で算出されます。エンゲージメント率が高いほど、そのインフルエンサーには熱心なフォロワー(ファン)がついていると考えられます。

エンゲージメント率を測りながらインフルエンサーの投稿がフォロワーの興味を引いているかどうかを確かめるのは、非常に重要なことです。

男女比率

インフルエンサーが抱えるフォロワーのなかの男女比率を測ることで、ターゲット層との親和性があるかどうか判断する材料になります。これはインフルエンサーマーケティング用のツールを使うことで測定できます。

商品・サービスとインフルエンサーの親和性

インフルエンサーの普段の投稿内容とターゲット層のジャンルが一致しているかどうかを調べることは重要です。SNSのフォロワーは、興味をもっているインフルエンサーと商品を重ねています。

もし、インフルエンサーの特徴とは異なる商品であれば、そのインフルエンサーの魅力を商品に伝えきれない可能性があります。これも男女比率と同様にツールを使って測定すると便利です。

費用体系が明確かどうか

代理店を選ぶときには、費用が明確に記載されているかどうかを確認しましょう。一般的には、プラットフォームを提供している会社よりも、インフルエンサーの選定から試作の実施、効果測定など一連の流れをすべて実施してくれるコンサルティング型の会社のほうが費用は高くなっています。

企業に応じてマーケティングにかけられる予算は決まっていると思うので、自社のノウハウの有無や社員のリソースなどを考慮して必要なサービスを提供している会社を選びましょう。費用体系をしっかりと確認しないで「安いから」という理由のみで選ばないようにすることです。

しっかりとした効果測定基準をもっているか

有名なインフルエンサーを起用すれば必ず効果が出るものではありません。はじめに明確な目標を設定し、客観的な視点からその過程を分析することが大切です。

このときに用いるとよいものが「KPI」です。KPIとは、重要業績評価指標(Key Performance Indicator)のことで、マーケティング施策に使われる指標です。優れた代理店であればしっかりとした効果測定基準をもっています。KPIには以下のような項目があります。

認知獲得

もし、認知獲得を目的としたインフルエンサーマーケティングをするのであれば、自社コンテンツがどれだけ多くの人の目に触れたかが重要です。この場合のKPIは以下のようなものが考えられます。

  • インプレッション数(投稿がユーザーの画面に表示された回数)
  • リーチ数
  • シェア数
  • 動画再生数

起用するインフルエンサーの情報拡散力が重要なので、情報拡散力が大きいインフルエンサーを起用することが必要です。

興味や関心の向上

もし、商品やサービス、ブランドに対する興味や関心の向上を目的としたインフルエンサーマーケティングをするのであれば、投稿やライブを見たユーザーからの反応を獲得できるかが重要です。この場合のKPIは以下のようなものが考えられます。

  • いいね数・率
  • 動画視聴完了数・率
  • コメント数・質
  • 自社アカウントフォロワー数
  • URLクリック数・率
  • クリック単価

見込み顧客増加

見込み顧客とは、消費者に商品やサービスに関する検索や調査・比較検討を通して、購買意欲を高めることに成功しているユーザーのことです。もし、見込み顧客増加を目的としたインフルエンサーマーケティングをするのであれば、詳細なレビューの獲得や消費者との接触、情報獲得が重要です。この場合のKPIは以下のようなものが考えられます。

  • レビュー獲得数
  • 質問コメントやDMの数・質
  • SNS経由URLクリック率・数
  • SNS経由サイト滞在時間、回遊数
  • クリック単価

普段から担当している商品のレビューが丁寧なインフルエンサーを起用すると、見込み顧客増加を期待できるでしょう。

購買率上昇

もし、購買率の上昇を目的としたインフルエンサーマーケティングをするのであれば、商品の購入につながるプロセスが重要です。この場合のKPIは以下のようなものが考えられます。

  • SNS経由サイト移行数
  • ユーザー登録数
  • 購入数、売上、利益
  • 獲得単価

この場合、フォロワー数が多い人気のインフルエンサーだけではなく、フォロワー数が比較的少ないマイクロインフルエンサーも起用すると効果的だといわれています。拡散力などは劣るものの、そのぶん消費者との距離が近いので購入の最後の後押しに効果的でしょう。

2023年のおすすめインフルエンサーマーケティング会社/企業10選

インフルエンサーマーケティング会社とは、依頼主である企業に代わって、インフルエンサーを起用・情報発信を行う会社のことです。

自社でインフルエンサーに依頼すると、インフルエンサーのキャスティングや交渉に工数がかかるため、インフルエンサーマーケティング会社へ依頼する企業が増えています。

以下が2023年最新のおすすめのインフルエンサーマーケティング会社です。

・CLOUD CASTING

・expaus

・indaHash

・SPIRIT

・Maro

・Find Model

・3MINUTES

・UUUM

・GROVE

・INFLUENCER CLOUD

どれも大手のインフルエンサーマーケティング会社のため、この中から選べば間違いありません。

それぞれ「プラットフォーム型」「コンサルティング型(ディレクション型)」に分かれるので、会社の特徴は次から解説します。

プラットフォーム型のインフルエンサーマーケティング会社5選

「プラットフォーム型」は、プラットフォームに登録しているインフルエンサーに対し、自社で直接キャスティングから運用まで行います。

そのため、自社でインフルエンサーマーケティングのノウハウやリソースがある場合は、プラットフォーム型の会社へ依頼するのがおすすめです。

プラットフォーム型のインフルエンサーマーケティング会社はこちら。

会社名メインのSNS媒体
CLOUD CASTINGInstagram、Youtube
expausTwitter、Instagram、Youtube
indaHashTwitter、Instagram、Facebook
SPIRITInstagram
MaroInstagram

CLOUD CASTINGは、30,000人以上のキャストを抱えている業界大手の会社です。さらに、業界内でもかなり安い料金設定となっています。

expausは、25,000人以上のキャストを抱えている同じく業界大手の会社です。女性の登録者が多いため、ファッションやコスメなどのPRに向いています。

indaHashは、世界89か国100万人以上のインフルエンサーにアプローチが可能です。グローバル展開をしている企業のPRに向いています。

SPIRITは、キャスト登録に厳正な審査があります。フォロワー数30,000人以上、キャストの質、投稿の内容などを審査するため、安心して依頼できるのが特徴です。

Maroは、美容・アパレルブランド特化のプラットフォームなので、美容・アパレル商材と相性の良いインフルエンサーをキャスティングしやすいのが特徴です。

コンサルティング型のインフルエンサーマーケティング会社5選

「コンサルティング型」は、クライアントから要望をヒアリングし、インフルエンサーのキャスティングから運用まで一任できます。そのため、インフルエンサーマーケティングの経験が浅い企業では、コンサルティング型の会社へ依頼するのがおすすめです。

コンサルティング型のインフルエンサーマーケティング会社はこちら。

会社名メインのSNS媒体
Find ModelTwitter、Instagram、Youtube、TikTok
3MINUTESInstagram、Youtube、TikTok
UUUMYoutube
GROVETwitter、Instagram、Youtube
INFLUENCER CLOUDTwitter、Instagram、Facebook、snapchat

Find Modelは、6,000人以上のキャストを抱え、10,000件以上の実績があります。プロが企画から効果検証までサポートしてくれるのが強みです。

3MINUTESは、動画マガジン「MINE」を運営している会社です。20代~30代女性に向けたPRに向いています。

UUUMは、人気ユーチューバーである「HIKAKIN」「はじめしゃちょー」が所属しています。Youtubeを使ったマーケティングにおすすめです。

GROVEは、10代~20代の比較的若いキャストを多く抱えています。母体がTV制作会社のため、映像制作に強いという特徴があります。

INFLUENCER CLOUDは、最低2万円から相談できるため、少額で相談したいときにおすすめです。snapchatに対応している珍しい会社でもあります。

【まとめ】目的や商材に合わせて適切なインフルエンサーマーケティング会社/企業を選ぼう

今では若者を中心にSNSなどで情報をキャッチするのが当たり前の時代になりました。そういったユーザーから多くの支持を集めているインフルエンサーは、大きな発信力をもっています。

自社商品やサービスをPRするにあたって、彼らを起用することは商品認知や購買層の獲得など大きな効果が期待できます。

インフルエンサーマーケティングをする場合にはまず、自分たちの取り扱っているジャンルに強みをもったインフルエンサーは誰なのか確認してみましょう。

Maroとは?

Maroは理想のインフルエンサーとのマッチングを実現するインフルエンサーマーケティングプラットフォームです。

Maroでは、以下のような機能・サービスをご提供しております。

・専任の担当による施策実行のサポート
・理想のインフルエンサー効率よく見つけ出す検索機能
・気になるインフルエンサーに声をかけるスカウト機能
・インフルエンサーと連絡が取れるメッセージ機能
・クリック数などの広告効果が把握できる分析機能  等

より詳細は以下のボタンから資料をダウンロードしていただき、ご確認いただければと思います。また、ご不明点等ございましたらお気軽に「info@maro.mu」までお問い合わせください。

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