
新型コロナウイルスの感染拡大によって、大きな影響を受けている化粧品業界。外出やショッピングの自粛によって、多くのブランドやメーカーは方針転換を迫られています。
その状況の中で、重要性が増しているのが「マーケティング」。今後、マーケティングの重要性はさらに高まることが予想されています。
今回は化粧品業界でのマーケティングの重要性や、マーケティングを行うときのポイントなどについて解説します。
マーケティングとは?

化粧品業界では毎日のように耳にする「マーケティング」という言葉。マーケティングについて宣伝や広告に関わることを指している、と考える方も少なくありません。
しかし、実際のマーケティングという言葉は、様々な行動を指しています。
たとえば、「現在の消費者がどのような商品を求めているのか」といった市場調査もマーケティングのひとつ。もちろん、宣伝や広告の手法、ターゲット層の選定といった点、消費者の行動分析もマーケティングに含まれます。
ここで重要になるのが、組織の中でのマーケティングに対する意識や考え方。同じマーケティングという言葉を使用していても、実際には異なることを想定しているというケースも十分に考えられます。
もしマーケティングを行いたい、またはマーケティングを強化したいという場合、まず組織の中で「マーケティング」が指している内容や考えているイメージについて、意思統一を計ることが必要になります。
化粧品のマーケティングのポイント3つ

マーケティングの重要性は誰もが認めるところですが、やるべきことが多過ぎてどうしていいのかわからない、様々な意見があって何が正しいのか分からないということも少なくないものです。
それでは化粧品マーケティングではどのようなポイントを重視すればよいのでしょうか。
マーケティングの目的を明確に
化粧品マーケティングを行う場合、まず必要になるのは目的を明確にすることです。
「マーケティングの目的は売り上げアップにつなげることではないか」と考える方もいらっしゃるでしょう。もちろん、それは間違いではありません。
しかしマーケティングを行ったからといって、すぐに売り上げが増加するわけではありません。
売り上げアップを目指す間にも様々な過程があります。その過程をあぶりだし、解決するのがマーケティングなのです。
そのため、まず目的を設定し、それを一つずつクリアしていくことが必要です。
顧客への理解を深める
商品を売るためには、なにが必要なのでしょうか。
商品の質をあげることや、商品への認知を高めることももちろん重要ですが、それ以上に必要となるのが顧客への理解を深めることです。
もし顧客を理解できない場合、たとえキャンペーンなどを実施することで一時的に売り上げが増加したとしても、それは短期的な効果で終わってしまいます。
顧客を知ることで、一度購買に至った消費者を逃さず、常連になってもらうことができます。
なぜ消費者がその商品を購入したのかをしっかり調査・分析することもマーケティングの目的のひとつです。
マーケティングにゴールはない
消費者の心理や行動は常に変化していくもの。マーケティングを行うときには、この前提を理解する必要があります。
仮に消費者の心理や行動を理解したと思っても、それは一時的なものに過ぎません。つまり、マーケティングは長期間にわたって継続する必要があるということ。
また、社会の出来事によっても消費者の意識や行動は変化を余儀なくされます。たとえば、環境問題。環境問題は長年にわたって大きなテーマと言われてきましたが、近年になって、消費者の意識にも影響を及ぼすようになっています。
その結果、環境負荷の大きな商品や、パッケージングが過剰な商品、原料調達などの過程でサステナビリティへの意識が低い商品は消費者に敬遠されるようになりました。
このように、マーケティングを行うときには、常に社会や消費者の変化を意識する必要があります。
化粧品マーケティングで陥りやすい失敗とは

化粧品業界でマーケティングは非常に有効ですが、方法によっては効果が出ないことも少なくありません。
マーケティングを行う場合の失敗例をご紹介します。
キャンペーン頼りはNG
化粧品マーケティングにおいて、商品の認知度アップや購入者の囲い込みなどを目的に行われるキャンペーン。キャンペーンは有効な施策だと考えられていますが、もしマーケティングの中心にキャンペーンを行うと、思わぬ失敗に陥ってしまうことがあります。
確かにキャンペーンを行うことで、商品の認知度や顧客が増加することは確かですが、それはあくまでも一時的なもの。
そのためキャンペーンに頼り切ってしまうと、「販売数は上がっても、利益が下がってしまう」という現象が起きてしまいます。
キャンペーンはあくまでもマーケティングの一部。頼りすぎはやめたほうがよいでしょう。
広告・宣伝には要注意
化粧品のマーケティングといえば、広告・宣伝のことだと考えている方も多いでしょう。
実際に、広告・宣伝はマーケティングの中でも中心的な役割を担うものですが、ここで注意しなければならないのが消費者の意識です。
現代の消費者は、従来と比べると広告・宣伝に対して否定的な意見を持っている人が少なくありません。たとえば、一見広告に見えないようなステルスマーケティングを行った場合、効果が上がらないだけでなく、ブランドのイメージが低下してしまうことも考えられます。
また、従来型のメーカーや商品名を連呼するようなタイプの広告では、消費者は見向きもしてくれないだけでなく、メーカーや商品自体に嫌悪感を持ってしまいかねません。
メーカーやブランド側が広告を行う場合、伝えたいものが多すぎることで、ついつい情報過多の広告となってしまうこともありますが、その結果、期待していたものと逆の結果となってしまう可能性も意識しておいたほうがよいでしょう。
マーケティングはトータルで行うこと
化粧品業界では、マーケティングは必要不可欠なもの。そのため、これまでマーケティングを行っていなかったという企業も、急いでマーケティングを行うべきだと考えることも珍しくありません。
しかし、すでにご説明させていただいたようにマーケティングには様々な段階があります。そのひとつひとつを明確にしていくことでマーケティングは初めて本来の力を発揮します。
逆に、市場調査や広告宣伝といった、ひとつの部分だけに固執したり、重点を置きすぎたりすると、不十分なマーケティングしか行えず、結果が出なかったり、間違った結果に結びついてしまうことも考えられます。
マーケティングを行う場合には、どのような行程をどのようなバランスで行うのかということをはっきりさせる必要があります。
化粧品のSNSマーケティングの手法

現在、マーケティングの中でも注目されているのがSNSを活用したマーケティングです。
では、SNSを活用したマーケティングにはどのような手法があるのでしょうか。
消費行動の分析
SNSマーケティングのメリットのひとつに、消費者の行動分析が容易になるという点が挙げられます。
たとえば、SNSを利用している消費者は、検索エンジンではなく、直接SNSで商品の口コミや詳細な情報を検索します。その過程を分析することはマーケティングにとって大きなメリットです。
また、多くのプラットフォームではユーザーの年齢や行動など、細かい分析を行うことが可能。
このような機能を利用することで、従来よりもより詳しい消費行動の分析が可能となっています。
SNSを活用した広告展開
化粧品の場合、広告宣伝を行うときの問題がコストの高さ。しかしSNSを活用すれば、比較的低コストで、効果の高い広告展開を行うことが可能です。
また、SNSの特徴のひとつが、非常に多くのユーザーにリーチできるということ。さらに何度も閲覧を行うことで、広告効果がより高くなります。
特に広告からECサイトへ移動することも多く、直接的な売り上げ増加も期待できます。
インフルエンサーマーケティング
SNSを活用したマーケティングの手法の中でも効果が高いと期待されているのが「インフルエンサーマーケティング」です。
インフルエンサーマーケティングは、影響力の強いインフルエンサーを起用したマーケティング。
すでにご説明させていただいたように、現代の消費者は広告に抵抗を感じることもありますが、インフルエンサーを起用した広告は、コンテンツの一部であると感じられるため、消費者に届きやすいという特徴があります。
またインフルエンサーに対しての信頼感も強いため、従来の手法よりも高い効果が期待できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
化粧品業界で重要なマーケティングですが、実際に行う場合にはいくつかのポイントを知る必要があります。
また、安易なマーケティングは失敗に繋がる可能性もあるため、マーケティングに対する正しい理解が求められます。
最近では様々な手法が生まれているマーケティング。もし新しい手法に興味があるという方は、専門家に相談してみるのもおすすめです。
我々がご提供しておりますインフルエンサーマーケティングプラットフォーム「Maro」もご検討いただけますと幸いでございます。
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