【成功事例あり】ECサイトにおけるCMSを比較!メリットや選び方も解説

オンラインショップの設立にあたり、どのサービスを利用すべきか迷われている方は少なくないでしょう。Amazonといったモール型から自社サイトまで、多岐にわたる選択肢が存在します。一方で、モール販売では競合他社との差別化が困難と感じる方や、必要なノウハウがなく自社での構築が難しいと考える方もいらっしゃるでしょう。そこでおすすめしたいのが、Webの知識がなくても制作・運用が可能なECサイトのコンテンツ管理システム、「CMS」の活用です。本記事では基本情報からおすすめサービスの比較まで、ECサイトCMSについて詳しくご紹介します。

ECサイトCMSとは?

CMSはContents Management Systemの略で、Webサイトを制作するためのコンテンツ管理システムを意味します。CMSを利用すれば、HTMLやCSSといった複数の言語で構築することなく、直観的な操作だけでWebサイトを作成することが可能になります。コーポレートサイト向けなど、CMSにはさまざまな種類がありますが、今回はECサイトに特化した「ECサイトCMS」を取り上げます。

ECサイトCMSを活用すれば、ECサイトの設立はもちろん、運用更新や在庫管理も一括で行うことが可能となります。ユーザーが利用する「フロントエンド機能」と、管理者が利用する「バックエンド機能」を包括的に提供し、一つのシステムを導入するだけでECサイトに必要な機能が全て揃う利便性が魅力となっています。

ECサイトCMSを使うメリット

コストの削減

前述の通り、CMSを利用すればHTMLやPHPなどの専門的なWeb知識を必要とせず、ECサイトの構築と運用が可能となります。これにより新たな人員の採用が不要となり、経済的な負担や手間を大きく削減することができます。CMSは初心者でも直観的に理解しやすい管理画面を提供し、更新も容易に行うことが可能です。そのため、ECサイトの情報更新をプロに依頼する必要性が薄れます。

一部のCMSは有料となっていますが、新たな人員を採用するコストに比べれば圧倒的に低コストであると言えるでしょう。

ECサイトに必要な機能が一式揃っている

さらに、ECサイトに必要な機能がデフォルトで揃っているという利点もあります。ECサイトではユーザーが利用するフロントエンド機能、例えば決済サービスや商品検索などと、管理者が使用するバックエンド機能、つまり商品の在庫管理や顧客管理といった機能が必要不可欠です。自社で一から構築する場合、これらの機能を実装するためには大きな労力とコストが必要となりますが、CMSを利用すればこれらを手軽に実現できます。また、追加機能はプラグインから容易に選択でき、運用がスムーズに進むでしょう。

初心者でもデザインのカスタマイズが可能

サイトの設立だけでなく、構築後のデザインの変更やカスタマイズも容易に行えます。直観的に操作できる管理画面から変更を行うことで、運用を続けながらユーザビリティの高いサイトへと改良していくことが可能です。一部ではデザインのカスタマイズ範囲が限定的であるという意見もありますが、モール型販売と比較して自由度が高く、しかも手軽に操作できることを考慮すれば、十分な利便性があると言えるでしょう。

複数のユーザーでの管理が可能

操作が簡単なため、特別な専門知識がなくてもサイトの運用を担当することが可能です。さらに、複数の管理者を登録できるCMSも多く存在し、チームでの運用が可能となります。担当者が一人だけではないことで、予期せぬ事態にもタイムリーに対応でき、運用がスムーズに進むでしょう。

越境ECが容易に構築可能

海外向けのECサイトを検討している場合、CMSの利用は特におすすめです。越境ECサイトに特化したCMSは、複数の言語や通貨、税率への対応といった機能をデフォルトで提供しています。また、PayPalなどの海外決済サービスや海外向けの配送システムを整えたサービスも多く、すべてを一から構築する必要がなく、簡単に越境ECサイトを立ち上げることができます。

これらの要素を鑑みると、ECサイトCMSの利用は、特に初めてECサイトを運営される方々にとって、効率的で経済的な手段と言えるでしょう。

機能の比較と選定ポイント

次に、CMSを選定する際に比較すべき機能とポイントについて見てまいりましょう。

必要機能を基準に選ぶ

ECサイトに求められるフロントエンドとバックエンドの機能が備わっているか確認しましょう。フロントエンドの機能として、「商品検索」、「商品一覧画面」、「ショッピングカート」、「決済サービス」などが必要となります。これらはECサイトにおける必須の機能であり、その充実度をチェックすることは重要です。「マイページ」もまた、必須機能として挙げられます。さらに、ユーザーフレンドリーなECサイトを目指すのであれば、「スマートフォン対応」のデザインや「FAQ」が備わっているかを確認することも大切です。

バックエンドでは、「商品」、「在庫」、「受注」、「配送」、「売上」、「顧客情報」の管理が可能な機能が求められます。「アクセス解析」や「メールマーケティング」のようなマーケティング機能も必要である場合、その具体的な要求度を社内でリストアップしておくと良いでしょう。また、個人情報の取扱における「セキュリティ」の堅牢さも重要な選定要素となります。

海外市場向けのECサイトを展開する場合、上記の機能だけでは足りません。「多言語対応」、「多通貨決済」、「海外向け決済サービス」、「海外向け配送システム」の充実度を確認しましょう。さらに、どの言語でも見やすく操作しやすいシンプルなUIやデザインが選択できるようであれば、より効率的なECサイト運営が期待できます。

CMSの種類から選ぶ

CMSはその構造から数種類に分けられます。本記事では、「オープンソース」、「パッケージ」、「ASP」の3種を紹介します。これらは専門的な知識がなくても利用可能です。具体的なおすすめサービスは次節でご紹介します。

まず、「オープンソース」はソフトウェアのコードが公開されており、自由に編集可能な形式です。商用利用でも無料で利用でき、低コストでカスタマイズの自由度が高いというメリットがあります。一方で、海外のサービスでは日本語サポートが不足していることや、セキュリティ面での問題が存在することも注意が必要です。また、他のタイプと比較して、利用方法を学ぶ必要があるという点も認識しておくべきです。

次に、「パッケージ」型は、ECサイトに必要な機能が既にデフォルトで搭載されている形式です。手軽にサイト構築が可能であり、堅牢なセキュリティにより安全に運用できます。デザインのカスタマイズ性が高く、充実したサポート体制が整っていることも魅力です。しかしながら、初期費用が高額となるため、個人事業主よりも中堅・大手企業に向いていると言えます。

最後に、「ASP」型は、ECサイト構築のクラウドサービスを提供しています。手軽かつ低コストでサイト作成が可能で、BASE等が代表例となります。無料サービスではカスタマイズの自由度が低下する傾向があります。選択可能な機能やデザインの好みは、事前に確認が必要となります。また、販売手数料が発生するサービスも存在するため、売上の拡大を目指す際には、これらの要素を検討に入れるべきです。

主要なECサイトCMSの紹介と比較

以下では、信頼性が高く、機能性に富んだ7つのECサイトCMSをご紹介いたします。

国内向け

EC-CUBE

引用:https://www.ec-cube.net

「EC-CUBE」は、国内で最も利用されているECサイトCMSであり、店舗数は35,000以上、ダウンロード数は180万を超える規模を誇っています。その高い人気は、無料で利用可能であることと、トップシェアを保持する利用者数の多さに起因しています。オープンソース型であり、豊富なデザインテンプレートや多種多様な拡張機能が取り入れられるため、自由度の高いECサイト構築が可能です。初心者でも、充実した情報量を元に、操作方法を覚え、カスタマイズを楽しむことができます。大手企業から個人事業主まで、幅広い利用者に対応しています。

makeshop by GMO

引用:https://www.makeshop.jp/

GMOグループが運営する「makeshop by GMO」は、ASP型の月額制CMSです。初期費用11,000円(税込)、月額は12,100円からのリーズナブルな価格設定が特徴で、セキュリティやSEO対策に優れたプラットフォームを提供します。650種以上の機能や170種以上のデザインテンプレートがあり、高いカスタマイズ性が利用者の創造力を後押しします。販売手数料は基本的に0円で、AmazonなどのECモールとの連携も可能です。初心者でも安心して利用できる充実したサポート体制が整っています。

ecbeing

引用:https://www.ecbeing.net

「ecbeing」は、パッケージ型CMSとして中堅・大手企業からの信頼が高いです。初期費用は最低500万円となりますが、それに見合う充実したセキュリティやサポート体制、楽天などモールECとの連動、越境EC対応といった多機能性が魅力です。JRやロッテ、コーセーなど大手企業が活用しており、高い信頼性があります。また、システム面だけでなく、マーケティング面のサポートも充実しています。

RCMS

引用:https://www.r-cms.jp

「RCMS」は、純国産のパッケージ型CMSで、4,000社以上に導入されています。金融機関も含む様々な企業から高い評価を受けており、そのセキュリティの強固さとカスタマイズ性の高さが特徴です。初期費用44,000円(税込)、月額費用は11,000円からと比較的リーズナブルな価格設定であり、安定した運用が期待できます。フロント機能からバックエンド機能まで幅広くカバーしていますが、標準の決済方法はPayPal、銀行振込、代金引換と少なめであり、追加には別途費用が必要です。特に、コーポレートサイトとしての利用実績が多く、EC機能を付帯したブランドサイトを構築する際には最適です。

Welcart

引用:https://www.welcart.com

「Welcart」はWordPressのプラグインとして使用されるカートシステムです。他のサービスと異なり、WelCart自体はCMSではありませんが、人気のあるCMSであるWordPressに無料でショッピングカートを実装できるため、多くのユーザーから利用されています。日本企業が開発したシステムなので、豊富な日本語の解説情報があります。有償の連携サービスも提供しています。既存のWordPressサイトを活用する方や、新たにECサイトを立ち上げたい方におすすめです。

越境向け

Adobe Commerce(Magento)

引用:https://www.digital-free.net/

「Adobe Commerce」は欧米で人気の高いオープンソース型CMSで、元々は「Magento」という名称でしたが、Adobe社に買収された後に名称が変更されました。複数の言語や通貨、税率に対応しているため、越境ECとしての利便性が高いです。無料プランでも高いカスタマイズ性とセキュリティを提供し、有償プランではさらなる機能強化が可能です。ただし、情報の大部分が英語という点には注意が必要です。

Shopify

引用:https://www.shopify.com

「Shopify」は全世界で使用されているASP型のECサイトCMSで、基本プランは月額33ドルから利用可能です。多言語、多通貨、多様な決済方法に対応しており、海外発送も可能です。そのため、越境ECに初めて挑戦する方でも取り組みやすいと言えます。100種以上のデザインテンプレートとスマートフォン対応、そして詳細なアクセス解析機能が付帯しているため、ユーザーからの評価も高いです。しかしながら、サービスがカナダ発であるため、多くの情報が英語であり、また即座のサポートが期待できない場合もあります。グローバルなビジネスの拡大を目指す際には特に推奨します。

ユーザーの評価と成功事例の紹介

最終的に、具体的な成功事例を基に、実際にECサイトCMSがどのように活用されているかをご紹介します。

ドトール

コーヒーショップの大手チェーンであるドトールは、そのECサイトにEC CUBEのCMSを採用しています。同社が初めて立ち上げたECサイトでは、一貫性のあるデザイン設計からカスタマイズされた独特の機能まで、多くの要素が導入されています。例としては、実店舗で利用されるハウスカードをECサイトの決済方法に追加したり、1回の注文金額に対してクーポンコードを発行し、ポイントを付与できる仕組みを搭載したりしています。このように、実店舗の顧客のニーズを念頭に置き、独自の機能をECサイトに導入することで、ユーザビリティを高める努力がなされています。このようなオプション機能が追加可能なCMSを巧みに利用した成功事例と言えます。

参照元:EC CUBE 導入事例

減塩専門店 無塩ドットコム

食品を取り扱うECサイト「無塩ドットコム」は、株式会社ノルトが運営し、その構築にはmakeshop by GMOを用いています。導入の決定要素としては、他のCMSと比較してランニングコストを抑制すること、及び売上の拡大を目指すにあたって販売手数料を最小限に抑えることが挙げられます。専門知識をほとんど持っていない状態で、一つのボタン操作だけで機能を追加できたため、ショップの構築よりも商品開発に注力することができました。また、定期購入の増加を目指すため、ステップメール機能を活用しています。一括配信ではなく、購入期間や購入商品に応じて個々の顧客にアプローチすることが可能となっており、その効果性が評価されています。効率的で簡単にサイト運営が可能なCMSの特長を最大限に活用しています。

参照元:makeshop by GMO 導入事例

【まとめ】ECサイトCMSの比較について

本記事では、ECサイトの構築と運用を容易に行うことができるCMSについてご紹介しました。CMSと一口に言っても、提供されるサービスや特徴は多岐にわたります。必要な機能が備わっているか、サポート体制やマーケティング機能などを考慮に入れ、自社に最適なCMSの導入を検討してみてください。これらの要素をバランスよく考え、戦略的にCMSを選ぶことが、ECサイト運営において大切なポイントとなります。

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