インスタグラムは日本人の4人に1人が利用しているSNSで、その中でも70%のユーザーがストーリーを利用しています。
そんなインスタグラムの普及に伴い、ストーリー広告をマーケティング戦略に取り入れたいと考えている方も増えているのではないでしょうか?
ただ「ストーリー広告には具体的にどんな良さがある?」「興味はあるけれど配信の仕方がわからない」「費用はどのくらいかかる?」という疑問を抱えている方も多いかと思います。
本記事では、インスタグラムのストーリー広告の特徴や費用、配信方法から成功事例まで詳しく解説していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
インスタグラムのストーリー広告とは?

インスタグラムのストーリー広告とは、インスタグラムのストーリーズ上で配信される画像や動画を使用した広告のことです。
インスタグラムのストーリー広告の特徴とメリット
フルスクリーンで縦型画面表示であることが、ストーリー広告の最大の特徴です。
画面全体に広告が配信されるため、確実にユーザーの目に入るというメリットがあります。
しかもストーリー広告はフォロワーでなくても見てもらえる仕組みなので、認知度アップにも期待が持てます。
ストーリー広告はユーザーがフォローしているアカウントのストーリーを約3回視聴すると表示されるようになっており、投稿の間に自然に配信できるのもメリット。
広告感を減らせるので、ユーザーの閲覧を邪魔せず不快感を与えにくいのです。
またストーリー広告には「詳しくはこちら」「お問い合わせ」などのCTAボタンも設置でき、上へスワイプするだけで自社のサイトにユーザーを誘導できます。
CTAボタンを入れることで、クリック率やコンバージョン率の向上が見込めるのでおすすめです。
それから精度の高いターゲティングができるところも、ストーリー広告の特徴。
性別や年齢、ライフスタイルなどから絞り込んで適切な層へアピールできます。
フィード広告との違いとは?
インスタグラムの広告にはストーリー広告の他にフィード広告があり、こちらはタイムライン上に表示される広告のことです。
ストーリー広告との違いは主に3つあります。
1つ目はストーリー広告が縦型表示なのに対してフィード広告は縦型のほかに横型、正方形も使用できる点です。
2つ目はフィード広告はフルスクリーン表示ではないため、ストーリー広告と比べて他の投稿に埋もれやすく、見逃されてしまう可能性があること。
最後はテキスト量の違いで、フィード広告の方が長いテキストが書けるため、より詳細に商品やサービスについて記載が可能な点です。
ただ興味を持ってもらえなければ読まれないというデメリットもあります。
確実に見てもらいたいならストーリー広告が効果的です。
ストーリー広告の種類と費用について

インスタグラムのストーリー広告の種類と費用について詳しく説明していきます。
ストーリー広告の種類
ストーリー広告はシングル画像広告とシングル動画広告、カルーセル広告、コレクション広告の4種類。
1枚の画像のみを使用したものがシングル画像広告で、短いメッセージをダイレクトにユーザーへ届けるのに向いています。
シングル画像広告の設定方法は3段階です。
まず広告マネージャにアクセスしてキャンペーンの作成を行います。
次にターゲティングや予算などを設定する広告セットを作成しましょう。
最後に配信したい画像を1枚選び広告に設定したら完了です。
画像ではなく1本の動画を使用したものが、シングル動画広告。
画像よりも多くの情報を届けられる点がメリットです。
設定方法はシングル画像広告と広告セットの作成までは同じで、画像の代わりに配信したい動画を1本選んだら完了。
複数の画像や動画を組み合わせて配信したい場合に使えるのが、カルーセル広告。
2~10枚の画像が使用可能で、より多くの情報を伝えられます。
複数の商品を紹介するのにも最適で、非常に表現の幅が広いのが特徴です。
カルーセル広告の設定方法はまず、Facebookのアカウントを開設し、アカウントからビジネスマネージャを開きます。
次にFacebookとインスタグラムのアカウントを連携。
インスタグラムの設定メニューからプロアカウントに設定し、画面に従って広告マネージャでカルーセル広告を作成しましょう。
作成が終わったらプレビューを見ながら微調整し、注文確定をクリックしたら完了です。
自社商品を紹介したい方に最適なのは、コレクション広告です。
コレクション広告はメイン画像1枚、またはメイン動画1本と2点の商品画像を組み合わせたもので、ユーザーが商品をタップするとフルスクリーンで広告が表示されるという仕組みとなっています。
コレクション広告の設定方法は、Facebookとインスタグラムのアカウントを連携して広告マネージャを開くところまでは同じです。
広告マネージャを開いたら広告セットとコレクション広告を作成します。
プレビューを見ながら調整を加え、注文確定を押したら終了です。
このようにストーリー広告には4種類あり特徴が異なるので、自社の商品・サービスをよりアピールできる適切な広告を選ぶことが大切です。
ストーリー広告の費用
次に費用について解説します。
ストーリー広告の掲載費用の最安値は1日100円です。
ただし、低予算だと効果が測れないため、5万円程度からスタートするのが推奨されています。
課金方法はクリック課金とインプレッション課金、動画再生課金、アプリインストール課金の4つです。
クリック課金は、広告が1回クリックされるごとに40~100円課金するというもの。
コンバージョン率向上に有効です。
インプレッション課金は、広告が1回表示されるごとに課金する方法で、1,000回表示で500~1,000円が相場。
インプレッション課金は認知度アップやリーチ数の増加に期待が持てる方法です。
動画再生課金は、10秒以上ユーザーが広告動画を視聴したときに課金する方法で、1再生4~7円ほど。
動画再生課金は認知度向上に効果的です。
アプリインストール課金は、ユーザーがアプリを1つインストールするごとに100~150円課金するという方法。
アプリのインストールが目的な場合に利用されることが多いです。
ストーリー広告はフィード広告と比べてもリーズナブルで運用しやすいといわれています。
最適な課金方法を選び、効果的な広告運用を行っていきましょう。
配信にはターゲティングが重要!配信方法・ターゲティング方法を解説

ストーリー広告を効果的に運用するには、ターゲティングが重要です。
インスタグラムではFacebookに登録された情報を元に、年齢や性別、地域、属性まで詳細にターゲティングができます。
また、インスタグラム上でユーザーがいいねしたページから興味・関心を洗い出したり、ユーザーがとった行動を把握できたりと、自社に興味を持ってくれそうなユーザーを絞り出すこともできるのです。
自社の既存客とよく似たユーザーにターゲットを絞った配信もできるため、見込みの高いユーザーに届けられます。
このようにストーリー広告では詳細なターゲティングができますが、一方で絞り込みすぎても配信料が少なくなり、見込み客を逃す可能性も出てきてしまうので注意。
適切なターゲティングをするためには「どんなユーザーに届けたいのか」というペルソナ設定を具体的に行うことが大切です。
ストーリー広告の配信方法については以下の通りです。
効果的なストーリー広告の活用方法

成果を出すためのストーリー広告の活用方法について解説していきます。
ユーザー興味を惹く
ストーリー広告で大切なことは、ユーザーに興味を持ってもらうことです。
そのために、動画なら最初の3秒に伝えたいメッセージを入れ、スキップされない工夫を行いましょう。
またテキストやスタンプを使って、広告感を出さないようにするのも有効です。
その際テキストは簡潔にまとめ、プロフィールアイコンやCTAボタンと被らないよう気をつけましょう。
認知度やコンバージョン率を上げるためには、ブランドロゴやCTAボタンを設置することも効果的です。
縦型画像の使用
またストーリー広告では縦型画像を使うのもおすすめ。
ストーリー広告はフルスクリーンの縦型表示なので、縦型画像なら無駄なスペースなく画面全体で訴求できるのです。
横型や正方形の画像と比べて、見え方の変化が起こりにくいのもメリット。
画像のサイズは9:16が推奨されています。
効果的なストーリー広告を運用していくために、ユーザーに興味を持ってもらえる広告を作成しましょう。
インスタグラムのストーリー広告の成功事例を紹介します

インスタグラムのストーリー広告を活用した企業の成功事例を5つ紹介します。
花王
アタック、メリットなどの大ヒット商品を生み出した「花王」
同社は20代女性をメインターゲットに、シャンプー「ピュアン」のPRをストーリー広告を用いて行いました。
空想上のキャラクター「赤毛のピュアン」の生活を描いたストーリー広告は、メインターゲットの心を掴むことに成功し、ブランド認知度はプラス10ポイント、店頭金額シェアは150%まで増加しました。
独自性のあるキャラクターと短時間でも印象に残る広告を作成したのが、ユーザーの購買意欲を高めた要因です。
News Picks
「News Picks」はダウンロード数700万超えの、ソーシャル型オンライン経済メディアです。
同社はカルーセル広告を利用し、複数枚の画像で訴求を行いました。
下部にはインストールと書かれたCTAボタンを設置し、アプリインストールを気軽に行えるよう導線を作ったことでインストール数が増加。
画面中央には「※できるだけ文字を減らしました」というフレーズを大きく表示させ、忙しい現代人でも手軽に読めることを簡潔に伝えました。
短いメッセージとCTAボタンを上手く使った、非常に参考になる事例です。
Adobe Photoshop
「Adobe Photoshop」は写真と画像の加工や合成、装飾などが自在に行えるツールです。
同社は2枚の画像を使用してストーリー広告を作成。
1枚目にはブランドのロゴと月額料金を画面に大きく表示させ、認知度とユーザーの関心度アップを図りました。
2枚目には興味を持ったユーザー向けに、どんな人におすすめなプランなのかをテキストで簡潔に説明し、画面下部には「詳しくはこちら」と書かれたCTAボタンを設置しています。
発見からサイト誘導までが非常にスムーズなストーリー広告です。
ニフティ不動産
「ニフティ不動産」は約1000万の物件を掲載した大手不動産サイト。
内観写真を複数枚紹介する動画を配信しており、スピード感のある仕上がりによりユーザーを飽きさせない工夫がなされています。
またスタンプやハッシュタグを使用し広告感を減らすことで、ユーザーに警戒心を抱かせないようにしました。
結果、広告に対してのリーチ数は4倍に増加し、アプリのインストール数も23%向上させることに成功。
日本航空
日本で最も長い歴史を持つ航空会社「日本航空」
同社はラグビーの日本代表チームを起用し、ストーリー広告で配信を行いました。
「15秒で分かるラグビー講座」といった、短時間でユーザーを楽しませる動画を配信し、画面には常時ブランドロゴやキャンペーンメッセージを表示させ、ユーザーの目に止まるよう工夫をしています。
結果、期間限定の広告だったのにも関わらず1000万人以上のユーザーにリーチし、リーチ単価を13%も抑えられました。
ストーリー広告の注意点と今後の展望

ストーリー広告を配信するにあたり、注意したい点があります。
まず、テキストの配置についてです。
企業のプロフィールアイコンとCTAボタンが隠れてしまわないよう、画面最上部から約14%と最下部から約20%にはテキストを配置しないようにしましょう。
テキストは伝えたいことを簡潔にまとめ、ユーザーがひと目で理解できるように心がけます。
次に広告ポリシーを守ることです。
広告ポリシーを守っていないと審査に通らないこともあるため、配信する前にはしっかり確認しておきましょう。
近年、タイムパフォーマンス重視の世の中になってきており、インスタグラムのストーリーのような短尺動画の需要が高まっています。
発見から購入までをアプリ1つで完結できる点も、便利さを追及する現代人に好まれるメリットです。これからさらにインスタグラムの利用者が増えていくと思われるため、自社のマーケティング戦略の一つとして活用していきましょう。
【まとめ】ストーリー広告について

インスタグラムのストーリー広告の種類と費用、配信方法から成功事例までを解説しました。
ストーリー広告を利用すれば自社を知らないユーザーにも認知してもらえますし、スワイプ一つで自社サイトへと誘導できます。
今度、インスタグラムの需要はさらに増加していくと予想されます。
ぜひビジネス成功のため、ストーリー広告を活用してみてはいかがでしょうか。
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