「旅行会社や観光地もインスタグラムをやったほうが良いの?」
「インスタグラムのやり方やポイントを教えて」
国際的な第三者調査機関であるIPSOSによる調査の結果、定期的に旅行する人のうち46%が「休暇の計画を立てる際にインスタグラムを使う」と回答しており、56%の中小企業が「インスタグラムはウェブサイトにはできない方法で旅行業界に役立っている」と回答しています。
今やインスタグラムは、旅行会社や観光地にとっても重要なSNSといえるでしょう。
この記事では、インスタグラムが旅行・観光業界へどのような関わりを持つのか、どのように活用していけば良いのかをまとめました。
記事を読めば、あなたの会社でも効果的なインスタグラムの活用方法がわかるはずです。
目次
インスタグラムによる旅行・観光業界への影響とは?

まずはインスタグラムが旅行・観光業界へどのような影響を与えているのかを見てみましょう。
この章では、以下5点について解説します。
目的地のプロモーション方法の増加
1つ目の旅行・観光業界への影響は「目的地のプロモーション方法の増加」です。
以前までは公式サイト・ブログ・広告などを使ったプロモーションが一般的でしたが、インスタグラムの登場により、プロモーション方法が多彩になりました。ユーザーはインスタグラムを使い、ハッシュタグや位置情報などで検索した投稿をチェックします。
その際、写真や動画を見るだけでなく、ユーザーからの「いいね」「コメント」なども見ながら目的地を決めるため、プロモーションの幅が拡がっているのです。
インスタグラムは旅行・観光業界にとって、目的地のプロモーションを行うには非常に有効なツールといえるでしょう。
ユーザーの旅行計画への影響
2つ目の旅行・観光業界への影響は「ユーザーの旅行計画への影響」です。
ユーザーはインスタグラムに投稿された写真・動画を見て、
などを決めます。
心を動かす写真や動画があれば、関連するインスタグラマーの投稿を探して旅行計画を立てていくこともあるでしょう。
インスタグラムは投稿を通じて、その地域の観光施設の魅力などをアピールできるため、ユーザーの旅行計画に影響を与えるのです。
インフルエンサーマーケティングの発展
3つ目の旅行・観光業界への影響は「インフルエンサーマーケティングの発展」です。
インスタグラムでは、インフルエンサーを活用したインフルエンサーマーケティングが有効です。
インフルエンサーはフォロワー数が多く影響力があるため、1回の投稿で数万~数百万人に情報を届けられるでしょう。旅行に特化したインフルエンサーに依頼すれば、自社で投稿するよりも自然であり、旅行に興味を持っているフォロワーにプロモーションを行えます。
インスタグラムは、インフルエンサーマーケティングに非常に適したプラットフォームです。
エクスペリエンスの共有
4つ目の旅行・観光業界への影響は「エクスペリエンスの共有」です。
インスタグラムは旅先での体験や感想を共有できます。
実際に旅行先で撮影されたユーザーの投稿は、ほかの人々にその地域での体験や感想を共有できるため、インスタグラムの強みといえるでしょう。
ユーザーは「ここに行ったらどんな感じなのだろう?」と思っています。
そのため、実際に旅行した人の体験談や現地の写真をSNSで投稿すれば、ユーザーに関心を持ってもらいやすいでしょう。
ユーザーコミュニティの形成
5つ目の旅行・観光業界への影響は「コミュニティの形成」です。
インスタグラムは、旅行者のコミュニティを形成するためのプラットフォームとしても活用されています。インスタグラムの投稿にはコメントができるので、旅行に特化したインフルエンサーであれば、旅行に興味があるユーザーから多数のコメントがあるでしょう。
インフルエンサーはコメントに対して返信し、ユーザー同士のコミュニケーションが可能です。
また、特定のハッシュタグを使ったコミュニケーションもあり、旅行に興味を持った濃いファンを獲得できるチャンスがあります。
旅行会社がインスタグラムを使用するメリット

旅行会社がインスタグラムを使用するメリットは、以下3つです。
旅行会社だからこそできる使用方法を見ていきましょう。
目的地やツアーのプロモーション
1つ目のメリットは「目的地やツアーのプロモーション」です。
インスタグラムは写真や動画を投稿をとおして、自然な形でユーザーにプロモーションが可能です。魅力を感じる投稿をしながら「弊社ではこのようなツアープランがございます」などとコメントと申し込みページへのリンクを載せておけば、売り込み感を少なくアピールできるでしょう。
インフルエンサーマーケティングの活用
2つ目のメリットは「インフルエンサーマーケティングの活用」です。
旅行に特化したインフルエンサーに協力を仰ぎ、インフルエンサーの投稿でプロモーションが可能です。インフルエンサーは濃いファンが多く、見込み客に情報を届けられるでしょう。
旅行先での(自社のツアーなどの)エクスペリエンスの共有
3つ目のメリットは「旅行先でのエクスペリエンスの共有」です。
旅行先の写真や動画を投稿すれば、ユーザーにエクスペリエンスの共有が可能です。
旅行会社だからわかる穴場スポットなど、差別化した投稿はユーザーの心に刺さるでしょう。
観光地がインスタグラムを使用するメリット

観光地がインスタグラムを使用するメリットは、以下5つです。
インスタグラムを活用すれば、ユーザーから観光地に興味を持ってもらえる可能性があります。
写真や動画を通して観光地のアピール
1つ目のメリットは「写真や動画で観光地をアピールできること」です。
インスタグラムは写真や動画の投稿により、現地のリアルな美しさ・楽しさをアピールできるしょう。
景色やお店を撮影するときは、そこで楽しそうにしている人の声や表情があると、より一層ワクワク感を与えます。
ターゲット層にアプローチ
2つ目のメリットは「ターゲット層にアプローチできること」です。
インスタグラムのハッシュタグを使えば、観光地に興味があるユーザーにアプローチが可能になるでしょう。
たとえば、ハワイに興味があるユーザーに対してなら「#ハワイ」などのハッシュタグを入れて投稿します。
インフルエンサーマーケティングの活用
3つ目のメリットは「インフルエンサーマーケティングの活用」です。
旅行好きインフルエンサーに協力してもらい、現地のプロモーションを行うのもおすすめです。有名なインフルエンサーのプロモーションであれば、一気に興味を持つユーザーが増えるでしょう。
ユーザーとの直接的なコミュニケーション
4つ目のメリットは「ユーザーとコミュニケーションが取れること」です。
インスタグラムは、コメントのやり取りやハッシュタグでユーザーとのコミュニケーションが可能です。コメントに反応してもらったユーザーは、さらに継続的にコメントをくれるファンになることもあるでしょう。
ハッシュタグは企画に参加してもらうことで、たくさんのユーザーを巻き込んだコミュニケーションが取れることもあります。
観光地の情報提供
5つ目のメリットは「観光地の情報を提供できること」です。
インスタグラムの投稿をする際、画像や動画にコメントを入れたり、投稿のキャプションに観光地の情報を入れたりできます。住所やお店の営業時間など、ユーザーの疑問に先回りした情報を入れておけば、効率的な集客につながるでしょう。
旅行・観光業界のインスタグラムアカウントの作成方法とポイント

それでは、実際にインスタグラムアカウントの作成方法とポイントを解説します。
この章では、一般的なアカウントの作成方法にくわえ、旅行・観光業界が知っておきたいインスタグラムの活用方法を見ていきましょう。
インスタグラムアカウントの作成方法
インスタグラムアカウントを作成するには、
のいずれかが必要です。
それぞれの手順を解説します。
電話番号・メールアドレスを使ったアカウントの作成方法
- インスタグラムのアプリを開き「新しいアカウントを作成」をクリック
- 電話番号かメールアドレスを入力
- 届いた認証コードを入力
- 名前・パスワード・生年月日を入力
- ユーザーネームを作成し、利用規約に同意
- プロフィール写真を追加
- 友達の検索機能を設定
- フォローする人や趣味・関心を選択
Facebookアカウントでログインする方法
- ブラウザでインスタグラムのログイン画面を開く
- アカウントの登録に進み「Facebookで登録」を選択
- 次に開く画面でFacebookにログイン
- ユーザー名とパスワードを設定
※以降の手順は「電話番号・メールアドレスを使ったアカウントの作成方法」と同じ。
旅行・観光業界がインスタグラムを運用する際のポイント
アカウントの作成が完了したところで、次にプロフィール設定のポイントやハッシュタグの有効活用について解説します。
この章では、ユーザーが魅力を感じるアカウントになるよう、
の2つを見ていきましょう。
わかりやすくベネフィットを与えるプロフィール
インスタグラムのプロフィールは、お店でいうところの看板と同じです。
ユーザーがアカウントをフォローするかは、
- 投稿に魅力を感じてプロフィールを見に行く
- プロフィールに魅力を感じる
- フォロー
という順番になるため、プロフィールが魅力的でなければフォローはされません。
「なにを発信しているのか」「フォローするとどんなベネフィットがあるのか」をプロフィールに盛り込みましょう。
プロフィール文だけでなく、アイコンにこだわるのも重要です。
覚えてもらいやすいインパクトのあるハッシュタグ
ハッシュタグは、ユーザーが覚えやすいものを使いましょう。
シンプルでインパクトのあるハッシュタグは、ユーザーに使ってもらいやすいからです。
たとえば「#○○で旅行先の写真を募集!」などとプロフィール文に入れておけば、それを見たユーザーがハッシュタグをつけて投稿してくれる可能性があります。
旅行・観光業界のインスタグラムの活用事例をご紹介

最後に旅行・観光業界のインスタグラムの活用事例を紹介します。
旅行会社の活用事例は、
観光地の活用事例は、
をそれぞれ見ていきましょう。
旅行会社の活用事例
HIS
大手旅行会社であるHISは、インスタグラムのフォロワー数6.8万人の人気アカウントです。
HISはハッシュタグ投稿をオウンドメディアで紹介する企画を行いました。国内外の春旅の写真を募集しており「#春旅のセカイ2023」というハッシュタグをつけて投稿すると、HISがSNSやオウンドメディアで紹介してくれます。
ユーザーとのコミュニケーションにつながるため、お手本にしたい施策です。
HISのアカウントはこちら。
楽天トラベル
楽天トラベルは、インスタグラムのフォロワー数27.7万人の人気アカウントです。
ハッシュタグ投稿を「楽天トラベルガイド」で紹介する企画を行っています。旅先の風景や旅館などの写真を募集し、プロレベルの写真が紹介されていました。
また、自社で旅館を紹介する際は、画像のなかに短い説明文が入っているため、画像をあわせて見ることで理解しやすいのが特徴です。
楽天トラベルのアカウントはこちら。
JTB
JTBは、インスタグラムのフォロワー数5.6万人のアカウントです。
「#joytb」をつけて投稿すると、JTBが投稿を紹介してくれる企画を行っていました。
ほかにJTBの特徴は、
の2つがあります。
ハッシュタグは1つの投稿に対して20個以上入れており、ユーザーから投稿を見つけてもらう工夫が見られました。また、投稿のキャプションには「行ってみたいと思った方は🍀でコメントください」のように指定の絵文字を使ったコメントを促し、ユーザーとの交流を意識しています。
JTBのアカウントはこちら。
観光地の活用事例
和歌山県オフィシャル
和歌山県オフィシャルは、インスタグラムのフォロワー数1.9万人です。
プロフィール文やキャプションに「和歌山に関する投稿にはぜひ#insta_wakayamaをつけてくださいね★」と記載し、ユーザーの投稿を紹介していました。
また、和歌山県オフィシャルは1件1件の写真の紹介文が丁寧で温かみがあり、ユーザーとのコミュニケーションが取れているという印象です。
和歌山県オフィシャルのアカウントはこちら。
ホテル椿山荘東京
ホテル椿山東京は、インスタグラムのフォロワー数5.7万人です。
現在、グランドプリンスホテル高輪との共同キャンペーンを行っている点に注目してみました。ホテル椿山東京・グランドプリンスホテル高輪で撮影された「竹あかり」にちなんだ写真・動画を投稿すれば、素敵な商品が当たる企画です。
応募条件は、
の2つのみ。
フォロワーを増やす施策として参考になります。
ホテル椿山荘東京のアカウントはこちら。
THIRD石垣島
THIRD石垣島は、インスタグラムのフォロワー数1.5万人です。
ホテルを紹介する動画では、小さな子ども連れのお客さまが登場します。
一般的なホテル紹介動画のように、
などの紹介しながら、子どもが楽しんでいるシーンがあるところが最大の特徴といえるでしょう。小さな子どもがいても家族連れで楽しめるというコンセプトが伝わってきます。
とても参考になるプロモーション動画のため、ぜひ一度ご覧ください。
THIRD石垣島のアカウントはこちら。
【まとめ】旅行・観光業界におけるインスタの活用とは

今回はインスタグラムが旅行・観光業界にどのような影響を与えているのか、どのような活用方法が求められているのかを解説しました。
インスタグラムはユーザーが旅行先を決める際に活用されており、旅行・観光業界も積極的に活用すべきSNSです。ただ画像や動画を投稿するだけでなく、インフルエンサーマーケティングなどでの効果的なプロモーションも検討しましょう。
正しく活用すれば、自社の売上につながる大きなチャンスになるはずです。
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